クチヒゲオトメウミウシ Dermatobranchus fortunatus (Bergh, 1888)

クチヒゲオトメウミウシ Dermatobranchus fortunatus

Location
日本>沖縄>慶良間諸島(黒島・渡嘉敷島・儀志布島・前島)>黒島北ツインロック
Date
2014/05/17
Size
5mm
Depth
10.0m
Water temperature
23.0℃

特徴

体長 12 mm に達する小型のオトメウミウシ類。生時の体地色は黄白色で、本属の他種に見られる縦走する畝状の隆起をもたない。外套膜の最外周と口幕の縁にはとぎれとぎれの朱色の細線が入り、その内側に茶褐色の不定形の斑紋が入る。背面正中線上にうっすらと黒色の縦線が走るが目立たない。触角は基部が黄白色で先半部が黒色、葉状部は朱色を呈し、先端は乳頭状で白く尖る。口幕の前方中央に茶褐色の斑紋が入り、和名「クチヒゲオトメウミウシ」の由来となっている。Bergh の原記載 (アルコール固定標本) では体長 6 mm、体幅 2 mm、体高 1.5 mm と小さく、背面正中に黒灰色の細点を密集した縦帯、外套膜縁に左右各 7〜9 個の不連続な黒色斑、背面に 1〜2 本の白亜色の斜帯、額部正中に大型の黒色斑、触角先端は白色を帯びると記述された。

分布

インド-西太平洋。模式産地はインドネシア・ジャカルタ湾沖の小さなサンゴ島 Edam (= 現 Pulau Damar Besar) で、Brock が 1885 年 7 月 13 日に 2 個体を採集した。日本ではセーシェル、オーストラリア、パプアニューギニア、マレーシア、フィリピンなどでも観察記録がある。

種小名の由来

ラテン語 fortunatus「幸運な、恵まれた」を意味する形容詞。Bergh の原記載に etymology の明示はない。

補足

原記載では Bergh が Pleuroleura fortunata Bgh. n. sp. として記載した。Bergh は 1874 年に Pleuroleura 属を新設して 1 種を記載していたが、van Hasselt が 1824 年に発表していた Dermatobranchus 属の原標本を 1887 年 6 月にライデン博物館で再発見し、両属が同一であることを確認した。先取権により有効属名は Dermatobranchus となり、本種も後年 Dermatobranchus 属に移されている (author 表記の括弧書きはこの属移動を示す)。属名 Dermatobranchus は、Pleurophyllidia 類で外套膜の腹側にあった葉状鰓を欠き、体側面が平らで皮膚状である点に基づく。
References
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学術データベース

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