カベイロ・クリスチャナエ Kabeiro christianae Shipman & Gosliner, 2015
特徴
体長 25 mm に達する Kabeiro 属の一種で、細長く伸びた体型をもつ。体地色は暗灰色〜褐色で、ホストとなるヒドロ虫の柄に擬態する。背正中線に走る暗灰色〜褐色の色素帯は触角鞘の上方まで延び、その縁は不透明白色で縁取られる。触角自体は不透明白色〜淡褐色で先端に白色の細点があり、触角鞘よりはるかに長い。背側突起は 6〜8 対で、非常に細長く、不透明白色〜淡褐色〜暗灰色を呈する。背側突起の小突起は不規則に配置され、形状はホストとなるヒドロ虫のポリプを思わせる。背側突起の内側基部は赤褐色を帯び半円形を成す。生時の個体では背側突起は垂直または水平いずれの向きにも保たれる。背側突起の基部直上で偽鰓が二股に分かれ、形状は個体ごとに変異するがブーメラン状を呈することが多い。心嚢は第 1・第 2 背側突起の間で背面前方に膨隆して突出する。
肛門突起は不透明白色で目立ち、外套膜の縁の白色帯内、第 1・第 2 右背側突起の間に位置する。口幕は耳形で不透明白色。足は不透明白色で、縁に小さな暗褐色の斑が並び、その上方に途切れた不透明白色の細線が体軸方向に走る。
分布
原記載時はフィリピン (ルソン島・バタンガス州マリカバン海峡、ティングロイ Caban 島 Kirby's Rock) およびインドネシア (バリ島) から記録されていた。プルムラリア科のヒドロ虫を捕食し、卵塊はクリーム色できつく巻かれてホストの茎に対し平行に産み付けられる。種小名の由来
種小名 christianae は、本種の標本写真を撮影した Christiane Waldrich 氏への献名。補足
近縁の Kabeiro rubroreticulata と姉妹関係にあり、この 2 種で Kabeiro phasmida の姉妹群を成す。K. rubroreticulata および K. phasmida とは、体地色が赤色の網目模様を欠くことで外見的に区別される。References
- ヒイラギウミウシ, 小野篤司. (2004). 沖縄のウミウシ. ラトルズ.
- Kabeiro christianae n. sp., Shipman C. & Gosliner T.M. (2015). Molecular and morphological systematics of Doto Oken, 1851 (Gastropoda: Heterobranchia), with descriptions of five new species and a new genus. Zootaxa. 3973(1): 1-49. https://doi.org/10.11646/zootaxa.3973.1.1
季節性
撮影地
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