フイリビロードウミウシ Jorunna ramicola M. C. Miller, 1996
- Location
- オーストラリア>ニューサウスウェールズ>Chowder Bay
- Date
- 2021/07/08
- Size
- 15mm
- Depth
- 5.0m
- Water temperature
- 15.9℃
特徴
体は卵形〜やや細長く、背面はカリオフィリディア (長さ約 400 µm の小突起) で覆われる。各突起は基部が細長く、長い骨片と長い繊毛をもつ瘤を備える。体地色は淡灰色〜淡褐色で、背面には灰色〜淡褐色の不規則な斑紋が散らばり、外套膜中央付近には微細な暗褐色斑が密集して目立つ。触角は淡灰色の地に暗褐色の細点が散らばり、軸の先端は白い。二次鰓の葉片は暗灰色を呈する。外套膜の縁には白色の点が並び、触角鞘および鰓鞘には小さな白色の腺状突起が点在する。
顎には厚みのあるほぼ長方形の顎板をもつ点が、本属の他種から区別する形質のひとつとなる。
分布
インド-西太平洋に分布。模式産地はニュージーランド・カワウ諸島の北西部。その後、原記載の南方ニュージーランド産個体群から大きく分布域が拡張され、マダガスカル・フィリピン・パプアニューギニア・インドネシアからの記録が示された。種小名の由来
種小名 ramicola は、ラテン語の ramus (「枝」) と colere (「住む」) を組み合わせた語で、本種が海藻やヒドロ虫など枝分かれする基質の上に生息することにちなむ。補足
本種は背面の不規則な褐色〜淡灰色の斑紋、顎板が良く発達することによって同属他種から区別される。一方、インド-太平洋に分布する近縁種の多くは顎板を欠くか (Jorunna rubescens、Jorunna funebris、Jorunna parva)、歯舌の歯の形状で異なる (Jorunna pantherina、Jorunna alisonae) とされる。References
- Jorunna ramicola n. sp., Miller M.C. (1996). The dorid nudibranch genus Jorunna Bergh, 1876 (Gastropoda: Opisthobranchia) in New Zealand. Journal of Natural History, 30: 1095-1109.
- Jorunna ramicola Miller, 1996, Camacho-Garcia Y.E. & Gosliner T.M. (2008). Systematic revision of Jorunna Bergh, 1876 (Nudibranchia: Discodorididae) with a morphological phylogenetic analysis. Journal of Molluscan Studies. 74(2): 143-181. https://doi.org/10.1093/mollus/eyn002
- Jorunna ramicola, Terrence Gosliner, Ángel Valdés and David Behrens. (2015). Nudibranch and Sea Slug Identification Indo-Pacific. New World Pubns Inc.
- フイリビロードウミウシ(新称), 中野理枝. (2018). 日本のウミウシ. 文一総合出版.
本書に掲載されています
中野理枝. (2019). 日本のウミウシ. 第二版. 文一総合出版.
文一総合出版
本書には Jorunna ramicola の解説・写真が掲載されています。
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