アンテアエオリディエラ・デコルス Anteaeolidiella decorus S.-Q. Zhang & S.-P. Zhang, 2023
アンテアエオリディエラ・デコルスとは
中国・黄海と日本に分布する小型のミノウミウシで、半透明白色の体に広がる橙色〜ピンク色の色彩と、頭部の U 字型の橙色斑で見分ける。特徴
体長は最大 25 mm 程度。体は細長く、半透明の白色を基調とし、背面に鮮やかなオレンジ色またはピンク色の色素が広がる。頭部には触角基部から口触手基部にかけて U 字型のオレンジ色の斑紋があり、頭部の両側面にはピンク色の縁取りが目立つ。触角はやや長く太めで、下半分が半透明のオレンジ色、上半分が不透明な白色。口触手は触角よりやや長く、下半分が半透明の白色、上半分が不透明な白色。触角後端から心臓部前方にかけて白い正中線が走り、心臓部の上にある白い不透明な卵形の領域はオレンジ〜ピンク色に囲まれる。背側突起は 25〜28 列に配列し、各列最大 7 本。灰色・オレンジ色・ピンク色の色素に覆われ、先端近くに白い亜先端帯があり、先端は白色。分布
原記載時は中国・山東省・青島市の南屯港(黄海・渤海)の潮間帯から得られた個体に基づき記載された。その後の分子データに基づき、日本にも分布することが確認されている。種小名の由来
種小名 decorus はラテン語で「美しい」「優雅な」を意味し、本種の鮮やかで美しい体色にちなむ。補足
イソギンチャク (Aiptasia 属) を捕食し、卵塊は 3 巻きの単純な渦巻き状。日本産の個体は従来 Anteaeolidiella cacaotica とされていたが、分子データの再検証により本種に該当することが示されている。最近縁種はオーストラリア産の A. cacaotica で、両者の COI 遺伝距離は約 7.6–7.8%。References
- A. cacaotica, Carmona L., Bhave V., Salunkhe R., Pola M., Gosliner T.M. & Cervera J.L. (2014). Systematic review of Anteaeolidiella (Mollusca, Nudibranchia, Aeolidiidae) based on morphological and molecular data, with a description of three new species. Zoological Journal of the Linnean Society. 171(1): 108-132. https://doi.org/10.1111/zoj.12129
- Anteaeolidiella decorus sp. nov., Zhang S. & Zhang S. (2023). Morphological and molecular evidence reveals a new species of Anteaeolidiella (Mollusca, Nudibranchia, Aeolidiidae) from the Yellow Sea, China. Zootaxa. 5336(4): 543–554. https://doi.org/10.11646/zootaxa.5336.4.5
季節性
撮影地
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