ユウグレイロウミウシ Goniobranchus hintuanensis (Gosliner & Behrens, 1998)

ユウグレイロウミウシ Goniobranchus hintuanensis

Location
インドネシア>バリ島>トランバン>沈船ポイント(リバティー)
Date
2013/11/20
Size
??mm
Depth
??m
Water temperature
??℃

特徴

体長は11〜16mmと小型。体地色は白く、背面は不規則な大きさの瘤状結節で覆われる。マントル縁は深い菫色で縁取られ、マントルが折れ畳まれる位置では菫色がそのまま内側に伸びて小さな菫色のパッチを形成する。背面正中部には白色不透明な瘤を縁取るように、深い赤紫色の小さな円が5〜8個並ぶ。これらの円の外周はプラム色にかすみ、結節と結節の隙間に不規則なネットワーク模様を作る。触角と鰓は鈍い赤紫色で、鰓葉の縁と中軸・触角の褶葉と中軸に深い紅色の縦線が走る。多くの個体で触角鞘の根元に小さな丸い瘤が一つある。足は白く、深い菫色の縁取りをもち、外套膜の後縁から僅かに後方に出る程度。鰓は10枚の単羽状鰓葉、触角は28〜34枚の褶葉をもつ。本種・G. geometricusG. conchyliatus に共通する特徴として、活発に這うときに前体部を律動的に上下させる動きを示す。

分布

模式産地はフィリピン・ルソン島 Balayan 湾の Bus Stop Reef (Holotype CASIZ 106491、1996年4月18日 水深2m、M. Miller 採集)。これまでにバリ (インドネシア; Debelius 1996)・パプアニューギニア (Jim Black 写真)・フィリピン (Batangas)・沖縄 (琉球諸島)・タイ (アンダマン海) から記録されている。比較的浅い亜潮間帯の砂泥底で開けた場所を這う姿が普通に見られる。

種小名の由来

種小名 hintuanensis は、タガログ語 hintuan (「停留所、停まる場所」) に由来する。模式産地のリーフは、マニラ行きの乗客が乗合いを待つ shed のすぐ沖合にあり、著者らはこのリーフを「Bus Stop」と呼んでいた。その地名 (バス停 = hintuan) を学名にしたもの。

補足

Chromodoris quadricolor 種群には属さない。分子系統解析により、もとの Chromodoris から Goniobranchus に移管された。外形上は G. geometricus (Risbec, 1928) と G. conchyliatus (Yonow, 1984) と類似する3種で別グループを形成する。G. roboi も這行時の頭部上下動を示すが、線状ネットワーク模様を欠く。識別の要点: 本種は背面のネットワークが淡いプラム色 (G. geometricus は黒褐色〜黒、G. conchyliatus は深紫色)、白色斑があり (他2種にはない)、鰓と触角のラインが深い紅色 (G. geometricus は黄緑色)、鰓数 10枚 (G. geometricus 5〜8、G. conchyliatus 7〜10)、触角褶葉数 28〜34 (G. geometricus 18〜22、G. conchyliatus 28〜29)。
References

本書に掲載されています

Terrence Gosliner, Ángel Valdés and David Behrens. (2018). Nudibranch and Sea Slug Identification Indo-Pacific 2nd Edition. New World Pubns Inc. 表紙

Terrence Gosliner, Ángel Valdés and David Behrens. (2018). Nudibranch and Sea Slug Identification Indo-Pacific 2nd Edition. New World Pubns Inc.

New World Publications

本書には Goniobranchus hintuanensis の解説・写真が掲載されています。

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