ゴニオブランクス・トンプソニ Goniobranchus thompsoni (Rudman, 1983)
- Location
- オーストラリア>ニューサウスウェールズ>Kurnell>The Steps
- Date
- 2026/04/28
- Size
- 10mm
- Depth
- 8.0m
- Water temperature
- 20.0℃
特徴
体長は伸長時 23 mm 程度の比較的小型のイロウミウシ。外套膜は卵形で、特に体側で広く張り出す。腹足は外套後縁から少しだけ後方にのぞく。地色は青みを帯びた淡桃色で、消化管などの内臓が暗褐色〜クリーム色の塊として透けて見える。桃色の発色が弱い個体では地色が黄褐色に近く見える。外套縁は極端な縁が半透明で、その内側にクリーム色の細い帯が走り、帯の内側に外套腺由来の不透明白色斑が舌状に張り出す。外套面全体には乳青色〜紫色の大きな斑紋と、それより小さな赤色斑が散る。赤色斑はしばしば青色斑の中に偏心的に乗る。触角は半透明の麦藁色で、各褶葉の縁にクリーム色の刻みが入る。二次鰓は触角と同色で、各鰓葉縁が淡いクリーム色で縁取られ、肛門を中心に上方に立てた単純な羽状の 10 葉程度が円形に配置する。体側と腹足側面も淡桃色で半透明、体側には赤色斑が並び、腹足後背側面には青色斑がのる。分布
模式産地はオーストラリア・ニューサウスウェールズ州シドニー、ロイヤル国立公園のワッタモラ湾プロビデンシャル岬 (水深 24 m)。原記載時は同州の温帯〜亜熱帯沿岸 (バテマンズ湾、ジャービス湾、ポート・ハッキング、シドニー湾内のクロベリー・ボタニー湾・コージー・ボンダイなど) からのみ記録され、熱帯側のオーストラリア水域へは延びないとされていた。種小名の由来
種小名 thompsoni は、英国ブリストル大学で後鰓類の分類学・生物学の研究を牽引した T. E. Thompson 博士への献名。原記載者の Rudman が「友人・同僚として後鰓類の分類学と生物学への関心を大いに刺激してきた」彼の貢献に敬意を表して命名した。補足
イロウミウシ科のなかで「白〜淡桃色の地色に紫色の斑、橙〜黄色の外套縁の帯」をもつ Chromodoris aspersa 色彩群に属するが、本種は外套縁の帯がクリーム白色で橙〜黄色の縁取りを欠き、地色が淡桃色を帯び、赤色斑が青色斑の中に偏心配置する点で同群の他種と異なる。原記載者の Rudman は、先行研究で Goniobranchus loringi と同定されていた個体が外見・形態のいずれも別種であることを指摘し、本種を立てた。References
季節性
撮影地
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