メリベ・ディギタータ Melibe digitata Gosliner & V. G. Smith, 2003

メリベ・ディギタータ Melibe digitata

Location
フィリピン>ロンブロン島
Date
2024/06/23
Size
30mm
Depth
8.0m
Water temperature
30.0℃

特徴

体長は最大 25 mm 程度の中型のメリベ類。体色はクリーム色から緑がかった褐色で、背側突起の先端ほど暗緑色を帯びる。体は半透明で内臓が透けて見える。体は前後に細長く、左右に圧縮され、心臓部の背面が瘤状に盛り上がる。
最大の特徴は、樹枝状に高度に分岐した背側突起。突起は基部の 3 分の 2 ほどは無分枝か単純な分岐にとどまり、先端 3 分の 1 で多数の枝に分かれて鋭く尖る。背側突起は左右に 4〜7 対で、生体では褐緑色を呈し、共生藻 (褐虫藻) を含むことを示唆する。
頭巾は体に対して小さく (最大個体で直径 6 mm)、内外 2 列の触手状突起をもつ。触角は接近して生え、5〜7 枚の鰓葉をもつ。胃内には 17 枚前後の三角形のキチン板が並び、顎には鋸歯がない。

分布

模式産地はフィリピン・ルソン島・バタンガス州マリカバン島の Devil's Point (水深 10 m)。フィリピンのマリカバン島周辺とハミロ湾でのみ採集されている。

種小名の由来

種小名 digitata はラテン語で「指のような」を意味し、本種の特徴である高度に分岐した指状の背側突起にちなむ。

補足

水深 1〜12 m の玄武岩質の丸石の表面または下面で発見されることが多い。卵塊は 3 段の螺旋状を呈する白色の帯で、直径約 0.12 mm のカプセルに 1 個ずつ白色の卵が含まれる。
姉妹種は同じ論文で記載された Melibe tuberculata で、同じ岩の下から同時に採集された記録もある。M. tuberculata とは、背側突起末端の突起が鋭く尖ること、ペニス嚢付属の交接嚢 (bursa copulatrix) が洋梨形をすること、卵巣胞が密に並ぶことなどで区別できる。
References

本書に掲載されています

Terrence Gosliner, Ángel Valdés and David Behrens. (2018). Nudibranch and Sea Slug Identification Indo-Pacific 2nd Edition. New World Pubns Inc. 表紙

Terrence Gosliner, Ángel Valdés and David Behrens. (2018). Nudibranch and Sea Slug Identification Indo-Pacific 2nd Edition. New World Pubns Inc.

New World Publications

本書には Melibe digitata の解説・写真が掲載されています。

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