カサノリタマナウミウシ Mourgona osumi Hamatani, 1994

カサノリタマナウミウシ Mourgona osumi

Location
日本>鹿児島>奄美大島>手広ビーチ
Date
2026/04/25
Size
5mm
Depth
0.1m
Water temperature
23.0℃

特徴

体長約 15mm までの小型嚢舌類で、体は半透明。地色は淡緑色を基調とし、灰緑色または緑色を帯びた黄白色を呈する個体もある。体表は褐色から黒褐色の不規則な小斑紋で覆われ、背面には 2 条の縦走帯を形成することがある。背面突起の下面、触角口触手には褐色色素はほとんど分布しない。背面と背面突起には乳白色の微小顆粒が密に散在し、特に背面突起の先端付近に集中する個体もある。
背面突起は葉状で、柄部と葉状部からなり、本体の周囲に 130 個以上が密生する。葉状部の周縁は凹凸を繰り返し、凸部には光沢を帯びた腺細胞由来の顆粒を内蔵する。葉状部内には淡草緑色の肝臓細管が一回分岐して侵入する。背面突起は収縮性があり脱落しやすい。
触角は細長い鞭状で、先端が二裂し、上枝が下枝より長い。腹側には軽い耳状の張り出しがある。口触手はよく発達し比較的長い。両眼は触角基部の間に近接して位置し、皮下から透見できる。腹足には横溝がなく、尾は短い。

分布

模式産地は奄美大島笠利。沖縄島南部からも記録がある。

種小名の由来

種小名 osumi は、本種を1990年3月に奄美大島笠利のカサノリ群落から最初に発見した、当時琉球大学の学生 大隅大氏への献名である。

補足

緑藻カサノリ Acetabularia ryukyuensis Okamura and Yamada, 1932 の群落に生息し、その細胞液を吸引して摂食する。潮間帯の高潮線付近に生育するカサノリ上で観察される。
本種は嚢舌類のうち咽頭嚢を欠く点で属の特徴を共有し、形態的には西大西洋産の M. germaineae Marcus & Marcus, 1970 に近縁とされるが、解剖学的特徴により識別される。原記載では Caliphyllidae に置かれたが、現行の分類ではノトアリモウミウシ科 Polybranchiidae に属する。
References

本書に掲載されています

今川郁. (2026). 沖縄のウミウシ: DNA解析による最新の分類図鑑1089種. 誠文堂新光社. 表紙

今川郁. (2026). 沖縄のウミウシ: DNA解析による最新の分類図鑑1089種. 誠文堂新光社.

誠文堂新光社

本書には Mourgona osumi の解説・写真が掲載されています。

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観察地: ×

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標本・DNA情報

観察 データベース COI 16S H3
#54006 BOLD Systems SSWBP166-25

学術データベース

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