ヒュプセロドーリス・カンガ Hypselodoris kanga Rudman, 1977

ヒュプセロドーリス・カンガ Hypselodoris kanga

Location
インドネシア>バリ島>トランバン>沈船ポイント(リバティー)
Date
2016/11/18
Size
35mm
Depth
20.0m
Water temperature
28.0℃

特徴

体地色は薄い半透明の青色で、体全体に散らばる斑紋が独特の配色を作る。外套膜には正中線から縁に向かって暗青色の短い縦条が走り、外套膜縁付近からその内側にかけて、大きな黄色斑が散在する。背部正中線上には細い暗青色の縁取りをもつ縦長の黄色斑が縦列をなす。外套膜の腹側は半透明の薄青色。触角は赤色で柄部 (基部) が濃青色、棍部の後面に楔形の青色領域がある。二次鰓は完全な円形に 7 葉が並び、断面は三角形。各鰓葉の小羽は白色で、内側の縁は上 4 分の 1 が赤橙色・中央が濃青色・基部 4 分の 1 が白色の三色構成、外側は上端が橙赤色で薄青色と大きな黄色斑をもち、両角が濃青色。腹足の側面は薄青色で大きな黄色斑と暗青色の短条が並び、腹足の裏面は薄青色で前方に黄色斑 3 つを配する。外套膜はへら形。体長 42 mm (ホロタイプ、唯一の個体)。

分布

模式産地はタンザニア・ダルエスサラームの Kunduchi (1973 年 7 月採集、コンクリートブロック上の青色海綿の上)。原記載 (Rudman, 1977) ではタンザニア、パキスタン (Karachi、Eliot 1905 が H. semperi として記録)、インド (Bombay、Winckworth 1946 が H. nigrostriata として 62 個体記録) からの記録があり、インド洋〜西太平洋に分布。

種小名の由来

種小名 kanga は、タンザニアの女性が広く身につける鮮やかな模様の綿布「カンガ (khanga)」の簡略綴りに由来する。本種の鮮やかで複雑な配色を、タンザニアの伝統的染色布の文様にたとえた命名で、人物献名ではない。

補足

Hypselodoris infucata - semperi 種群 (青色を基調に黄色と暗青色の斑紋をもつグループ) に属する。明色の黄色斑と短い暗青色縦条という外見的特徴は、属内できわめて識別しやすい。最も近縁の Hypselodoris nigrostriata とは、本種が薄い半透明青色の地に独立した黄色斑と短い暗青色縦条をもつのに対し、Hypselodoris nigrostriata は乳白色の紫色地に連続した黄色線をもち、触角ポケット周囲に黄色の輪をもつ点で区別される。Eliot 1905 の Chromodoris semperi (sensu Eliot)、Winckworth 1946 の Glossodoris nigrostriata (sensu Winckworth) は本種の異名
References

本書に掲載されています

Terrence Gosliner, Ángel Valdés and David Behrens. (2018). Nudibranch and Sea Slug Identification Indo-Pacific 2nd Edition. New World Pubns Inc. 表紙

Terrence Gosliner, Ángel Valdés and David Behrens. (2018). Nudibranch and Sea Slug Identification Indo-Pacific 2nd Edition. New World Pubns Inc.

New World Publications

本書には Hypselodoris kanga の解説・写真が掲載されています。

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