ヒメコモンウミウシ Goniobranchus rufomaculatus (Pease, 1871)
- Location
- 日本>沖縄>沖縄本島(恩納村・読谷村エリア)>ホーシュー
- Date
- 2015/05/14
- Size
- 12mm
- Depth
- 7.0m
- Water temperature
- 25.0℃
特徴
体長 25 mm 程度の小型のイロウミウシ類。体は長卵形で弛みやすく、平滑で半透明、背面は凸状に丸まる。前方ではわずかに拡張し、鈍く丸まり、縁はわずかに波打ち、後方では丸い。触角はよく発達し、直立し、長卵形で短い棘状の先端をもち、細かい板葉が並び、太い柄部をもち管状腔に収納できる。口触手は小さく指状。鰓は小さく、後方寄りからやや遠ざかった位置にあり、披針形・羽状の 9 葉から成り、内向きに巻き、単一腔に収納できる。肛門乳頭は突出する。足は長く、前方は割れ目状で切断状に丸く、後方では鋭く尖った丸い先端へ細まり、外套膜後方を大きく超えて突出する。生時の体地色はクリーム白色で、縁辺ではクリーム黄色に移り、長楕円形の紫色斑が縁飾りとなって並ぶ。外套膜中央部には多数のわずかに隆起した橙色点が密に散在する。鰓は無色を呈する。触角はチョコレート色で板葉部は白色。腹側は無色で、半透明の外套膜越しに背面の色味がわずかに透けて見える。Pease の原記載は体長約 1 インチ (約 2.5 cm) の個体に基づき、フアヒネ島の低潮位帯で石下から得られた。分布
インド-西太平洋〜中部太平洋。模式産地はソシエテ諸島のフアヒネ島で、Andrew Garrett が採集した個体を Pease が記載した。後にハワイ諸島、日本列島南部、台湾、フィリピン、インドネシア、グアム、ニューカレドニアなど広く記録されている。種小名の由来
ラテン語 rufus「赤い」「赤褐色の」+ maculatus「斑をもつ」を合成した形容詞で、「赤色の斑をもつ」の意。本種の外套膜中央部に密に散在する橙色点に由来する命名。Pease の原記載に etymology の明示はないが、原記載の "the central portion of the mantle is studded with numerous slightly elevated orange dots" と整合する。補足
原記載において Pease は Chromodoris 属に置いた。後年の分類学的整理により本種は Goniobranchus 属に移された (author 表記の括弧書きはこの属移動を示す)。和名「ヒメコモンウミウシ」は近縁種のコモンウミウシに比べて小型で、姫らしい雰囲気を持つことに由来する。References
- Chromodoris rufomaculata Pease n. sp., Pease W.H. (1871). Descriptions of new species of Nudibranchiate Mollusca inhabiting Polynesia. No. 2. American Journal of Conchology. 7(1): 11-19, pls. III-IX.
- Goniobranchus rufomaculatus, Johnson R.F. & Gosliner T.M. (2012). Traditional taxonomic groupings mask evolutionary history: a molecular phylogeny and new classification of the chromodorid nudibranchs. PLoS ONE 7(4): e33479.