ニンジンヒカリウミウシ Plocamopherus pecoso Valles & Gosliner, 2006
特徴
体長 19 mm 程度の中型のヒカリウミウシ類。生体は半透明の白色を体地色とし、体全体に小さな橙色の小点が密に散在する。これらの橙色の小点は足の基部周辺ではより大きく、数は少なくなる。側突起の基部周辺と隆起の周辺には微小な褐色の小点が散在する。体側面には白色の小点が散在し、背面に沿って不連続な線状に並び、鰓葉の後方で合流する。これらの小点は頭幕の縁、足の先端、鰓葉の先端、触角の鞘、背面の瘤、頭幕の突起にも見られる。長い触角は半透明で、棒部に褐色の小点が散在し、棒部の先端には白色の斑紋がある。3 対の短い側突起があり、後の 2 対には先端に褐色で丸い顕著な球状構造 (発光瘤) があり、最後尾の 1 対の球状構造が他の 2 対より大きい (例外もあり)。すべての側突起にはわずかに分岐があり、先端は白色。鰓葉は 3 枚で 3 回羽状、肛門の周囲に完全な輪をなさず開いている。足の後方は発達した鶏冠状の隆起をもち、小さな白色で縁取られた頂を備える。
分布
模式産地はフィリピン・バタンガス・カバン島。原記載時はフィリピン (バラヤン湾・マリカバン島) のみから採集が確認されていた。種小名の由来
種小名 pecoso はスペイン語で「そばかすのある」を意味し、体表全体に散在する小点がそばかすのように見えることに由来する。補足
外見が最も似るのは Plocamopherus ceylonicus と Plocamopherus maderae。本種は体地色が半透明の白色であるのに対し、P. maderae は淡く暗い赤色、P. ceylonicus は半透明の褐色を呈する。橙色の小点は本種が最も小さく数が多く、本種は 2 対の側突起に発光瘤をもつのに対し P. maderae では 1 対のみ。References
- ニンジンヒカリウミウシ(仮称), 小野篤司. (1999). ウミウシガイドブック. TBSブリタニカ.
- ニンジンヒカリウミウシ, 小野篤司. (2004). 沖縄のウミウシ. ラトルズ.
- Plocamopherus pecoso n. sp., Vallès Y. & Gosliner T.M. 2006. Shedding light onto the genera (Mollusca: Nudibranchia) Kaloplocamus and Plocamopherus with description of new species belonging to these unique bioluminescent dorids . The Veliger 48(3): 178-205
- Plocamopherus pecoso, Terrence Gosliner, Ángel Valdés and David Behrens. (2015). Nudibranch and Sea Slug Identification Indo-Pacific. New World Pubns Inc.
- ソバカスヒカリウミウシ(新称), 中野理枝. (2018). 日本のウミウシ. 文一総合出版.
- ニンジンヒカリウミウシ, 小野篤司 & 加藤昌一. (2020). 新版 ウミウシ. 誠文堂新光社.
本書に掲載されています
小野篤司 & 加藤昌一. (2020). 新版 ウミウシ. 誠文堂新光社.
誠文堂新光社
本書には Plocamopherus pecoso の解説・写真が掲載されています。
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