ザクロスギノハウミウシ Dendronotus zakuro Martynov, Fujiwara, Tsuchida, R. Nakano, N. Sanamyan, K. Sanamyan, Fletcher & Korshunova, 2020
特徴
スギノハウミウシ類 (Dendronotidae) の中型種、体長最大 30 mm。体は細長く、口幕に分枝する 5-7 本の指状突起、触角鞘の頂縁に約 5 本の突起と外側の枝分かれする側方乳頭、触角薄板 10-11 枚、唇乳頭 25-30 個をもつ。背側突起は 6-7 対で、長い一次柄から二次・三次に強く分枝する。生殖孔と肛門は右体側に開く。体色は鮮やかな赤色〜赤褐色で、不透明白色の細かい斑が散る。歯舌中央歯は成体で完全に滑らかで小歯尖や溝を欠く (本種の重要な識別形質)。輸精管は中程度の長さ、陰茎は大型で長く捩れる。分布
模式産地はロシア・カムチャツカ Starichkov 島 (水深 12 m、礫底)。ホロタイプはカムチャツカ産。パラタイプは日本 (北海道臼尻、本州福井県越前海岸) を含む。原記載 type locality は「ロシア (カムチャツカ) および日本 (北海道、本州: 日本海)」。種小名の由来
種小名は日本語の「ザクロ」(zakuro、石榴・柘榴) に由来し、本種の鮮やかな赤色〜赤褐色の体色にちなむ。補足
同論文では D. jamsteci と D. bathyvela も新種記述された。日本産 Dendronotus としては久しぶりの新種記載 3 種のうちの 1 種。分子系統では D. arcticus・D. dalli・D. kamchaticus・D. niveus・D. lacteus・D. europaeus・D. rufus を含むクレードに近い位置を占める。最も近い COI 距離は D. europaeus との 5.33%。References
- ホクヨウウミウシ科の仲間, 中野理枝. (2004). 本州のウミウシ. ラトルズ.
- ザクロスギノハウミウシ(新称), 小野篤司 & 加藤昌一. (2020). 新版 ウミウシ. 誠文堂新光社.
本書に掲載されています
小野篤司 & 加藤昌一. (2020). 新版 ウミウシ. 誠文堂新光社.
誠文堂新光社
本書には Dendronotus zakuro の解説・写真が掲載されています。
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