フタスジミノウミウシ Facelina bilineata Y. Hirano & M. Ito, 1998

フタスジミノウミウシ Facelina bilineata

Location
日本>高知>柏島
Date
2026/03/29
Size
??mm
Depth
0.3m
Water temperature
??℃

特徴

体地色は半透明の白色。触角は半透明の橙色で、先端1/3は不透明白色。口触手は触角より大きく、平滑で、背面に橙色の縦線が走り触角基部まで達する。口触手の先端1/3も不透明白色。頭部の前縁・口触手前縁・腹足前縁は橙色で縁取られ、頭部にはY字状の不透明白斑が現れる。両側面にはそれぞれ2本の橙色縦線が走り、上側の線は生殖孔を下方に迂回し、下側の線は腹足縁に沿って直線的に伸びる。背側突起群と上側の橙色線の間には不透明白色の縦帯が走り、左右の白帯は尾の正中線上で合一して1本となる。背側突起は斜めに並び、片側で計16〜19列、心臓前域に7〜9列の大きなクラスターを、心臓後域に9〜10列を3〜4個の小クラスターに分けて配する。多くの背側突起は先端が橙色で、不透明白色の小斑点が散在し縦縞を形成することもある。生体は約20mm、最大28mmに達する。

分布

日本の本州沿岸。陸奥湾、志摩半島の菅島、房総半島の小湊・銚子から記録されている。模式産地は房総半島の小湊。

種小名の由来

ラテン語の「bi-」(2 つの)と「lineata」(線のある)に由来し、頭部に2本の橙色縦線をもつことにちなんで命名された(Hirano & Ito, 1998)。和名のフタスジミノウミウシも同じく頭部の2本の縦線にちなみ、原記載と同時に提唱された。

補足

本種はかつて Facelinella quadrilineata(現 Facelina quadrilineataヨツスジミノウミウシ)の色彩変異とされてきたが、Hirano & Ito(1998)は両者が交尾器構造で明確に異なることを示し、本種を新種として記載した。両種は隠蔽種の関係にあり、外形では頭部の縦線が本種では2本、ヨツスジミノウミウシでは4本である点、および側面の縦線の本数(本種は片側2本、ヨツスジミノウミウシは1本)で識別できる。同論文では Facelinella 属を Facelina 属のシノニムとし、Facelina quadrilineata と Facelina semidecora の新組み合わせも提唱された。生息域は低潮間帯から浅海の岩礁・海藻上で、ヒドロ虫類を捕食する(フィールドでは Eudendrium 属との関係が観察され、室内飼育下では Hydrocoryne miurensis ほか複数のヒドロ虫を摂食)。
References
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学術データベース

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