ミドリシタナシウミウシ Doris viridis (Pease, 1861)
特徴
体長 25 mm 程度の小型のドーリス類。体は小さくやや堅い質感を持ち、長卵形で中央が最も広く、前後とも丸い。外套膜は凸状で足を覆い、縁は薄く、表面は細かい粒状を呈する。触角は小型で卵形・棘状を呈し、板葉を持ち、大きな単純な腔に収納できる。口触手は欠く。鰓は小さく外套膜縁に達せず、10 葉から成り、羽状で中央の葉が最も大きく、半円形の腔に収納できる。足は小さく外套膜と同形を呈する。生時の体地色は背面が暗緑色を基調とし、足は淡色〜黄色味を帯び、触角と鰓葉は暗灰色を呈する。背面の乳頭状突起は時に白色で先端が彩られる。Pease の原記載は体長は明示せず、タヒチのサンゴ礁の緩んだサンゴの下から得られた個体に基づく。分布
中部太平洋〜西太平洋。模式産地はソシエテ諸島のタヒチ島で、Andrew Garrett が採集した個体を Pease が記載した。後にハワイ諸島、日本列島南部、フィリピン、インドネシア、グアムなどから記録されている。種小名の由来
ラテン語の形容詞 viridis「緑色の」の意で、本種の暗緑色の体地色に由来する命名。Pease の原記載に etymology の明示はないが、原記載の "color dark green" と整合する。補足
原記載において Pease は Doriopsis 属に置いた。Pease は本種について「上記種は属の一般的特徴において、私がサンドウィッチ諸島から最初に記載した種 (Pease 1860 の Doriopsis granulosa を指す) と一致しており、属の確立を確認するものである」と記している。後年の分類学的整理により本種は Doris 属に移された (author 表記の括弧書きはこの属移動を示す)。和名「ミドリシタナシウミウシ」は暗緑色の体地色に由来する。References
- Doriopsis viridis Pease n. sp., Pease W.H. (1861). Descriptions of new species of Mollusca from the Pacific Islands. Proceedings of the Zoological Society of London. 1861: 242-247.
- ミドリシタナシウミウシ(仮称), 小野篤司. (1999). ウミウシガイドブック. TBSブリタニカ.
- ミドリシタナシウミウシ(新称), 小野篤司. (2000). ウミウシガイドブック. 第2版. TBSブリタニカ.
季節性
撮影地
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