イボヤギミノウミウシ Phestilla melanobrachia Bergh, 1874

イボヤギミノウミウシ Phestilla melanobrachia

Location
日本>沖縄>沖縄本島(恩納村・読谷村エリア)>真栄田岬
Date
2015/09/30
Size
10mm
Depth
1.0m
Water temperature
28.0℃

特徴

中型のサンゴ食ミノウミウシ類で、体長 20 mm 前後。背側突起 (cerata) は黒色〜黒灰色で鈍い緑がかった金属光沢があり、先端のみ赤白色になる。種小名 melanobrachia (= 黒い腕) はこの突起色に由来する。体地色は赤茶〜灰色で、頭部や背面に白色の細かな粉状斑がある。背側突起は左右に約 14 群の足座 (papillen-pads) に整列し、最大群では 12〜14 本を数える。

キサンゴ科 (Tubastraea 属、和名「イボヤギ」など) のサンゴをえり好みして捕食する。和名「イボヤギミノウミウシ」もこの食性に由来する。色彩は捕食するサンゴの色 (黄色・橙色・赤色など) を反映してさらに変異が大きく、宿主サンゴと同色の個体が観察されることが多い。

分布

模式産地はフィリピン海。インド-西太平洋に広く分布し、南アフリカからレユニオン、東南アジア、日本 (本州中部以南〜琉球列島)、ハワイ、メキシコ太平洋岸まで記録がある。

種小名の由来

種小名 melanobrachia はラテン語化したギリシャ語 melas / melan-「黒い」+ brachium「腕状の構造」の合成で、「黒い背側突起をもつ」の意。

補足

本種は Phestilla 属の type 種として原記載された。原記載では刺胞嚢 (キニドサック) の存在が確認できず、属の標徴のひとつとされた。Phestilla 属は一時 Tenellia 属と統合されていたが、近年のリビジョンで本属はサンゴ食種をまとめる元の枠組みに再分離されている。
References

本書に掲載されています

Terrence Gosliner, Ángel Valdés and David Behrens. (2018). Nudibranch and Sea Slug Identification Indo-Pacific 2nd Edition. New World Pubns Inc. 表紙

Terrence Gosliner, Ángel Valdés and David Behrens. (2018). Nudibranch and Sea Slug Identification Indo-Pacific 2nd Edition. New World Pubns Inc.

New World Publications

本書には Phestilla melanobrachia の解説・写真が掲載されています。

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