スキノハイロウミウシ Doriprismatica paladentata (Rudman, 1986)

スキノハイロウミウシ Doriprismatica paladentata

Location
インドネシア>バリ島>トランバン>ミナポイント
Date
2018/01/11
Size
25mm
Depth
15.0m
Water temperature
29.0℃

特徴

色彩は Glossodoris atromarginata によく似て、外套膜は淡いクリーム白色の地に縁が細い黒色線で縁取られる。G. atromarginata と異なり、外套膜上には不規則な形の褐色斑が散在する。さらに近接で見ると、G. atromarginata の白色は均一な色素であるのに対し、本種ではクリーム白色は半透明の地の上に密に並ぶ卵形の白色色素体で形成され、褐色斑も同様に小さな褐色色素体の集合体である。外套膜の縁の黒色線は色素粒で構成され、背腹両面ともやや拡散的。背面では黒色縁の内側に小さな黒〜暗褐色の斑点群があり、白色色素体が乳青色に見える帯を作る。触角および二次鰓のポケットは黒褐色の線で縁取られ、その下には拡散した褐色帯が走る — これが G. atromarginata との重要な識別形質。触角は柄部が半透明白色、棍部薄板が暗褐色で前後の正中線が白色、先端が白色で合流する。二次鰓は半透明白色、暗褐色で縁取られる。体は G. atromarginata と同様に高く、外套膜の縁は狭い。

分布

模式産地はパプアニューギニア・ミルン湾の Gallows Reef、水深 25 m。原記載時は同地点 1 地点のみから知られていたが、後にバヌアツの観察記録などが追加されている。

種小名の由来

種小名 paladentata はラテン語の pala (鋤・シャベル) と dentata (歯のある) の合成で、最内側歯がシャベル状の刃をもつことに由来する。

補足

本種は同所的に分布する Glossodoris atromarginata と詳細に比較されており、外套膜上の褐色斑の存在、体色の白が色素体の集合体である点、外套膜縁の黒色線が拡散的である点、触角・二次鰓ポケットに暗色縁取りがある点 (G. atromarginata には決して見られない) が外見的な識別の鍵となる。
References

本書に掲載されています

小野篤司 & 加藤昌一. (2020). 新版 ウミウシ. 誠文堂新光社. 表紙

小野篤司 & 加藤昌一. (2020). 新版 ウミウシ. 誠文堂新光社.

誠文堂新光社

本書には Doriprismatica paladentata の解説・写真が掲載されています。

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