キエルケ・リリウオカラニアエ Cyerce liliuokalaniae K. Moreno, Gosliner, N. G. Wilson, Krug & Á. Valdés, 2025
特徴
体地色はクリーム色から淡緑色で、体表全体に白色の細点が散らばる。心嚢は不整形の乳白色で背正中に位置する。頭部は淡いクリーム色で、触角周辺と眼の周囲を覆う暗い赤紫色の斑がある。触角は二叉し、クリーム色の地に小さな白色の細点が疎らに入る。口触手は半透明の白色で、白色の細点が散在する。背側突起は球状から倒卵形で、半透明の白色を地に蜘蛛の巣状の赤紫色の縞模様が六角形パターンを形成し、白色細点が散らばる。新しく形成された背側突起は半透明で、淡い赤紫色の縞が入る。腹足は体より幅広く、後端が伸びる。腹足背面はクリーム色から半透明の白色で、縁に赤紫色の色調が走る。模式標本の保存体長は約 11 mm。分布
原記載時はハワイ諸島 (オアフ島・マウイ島) からのみ知られていた。種小名の由来
ハワイ王国最後の主権君主リディア・リリウオカラニ女王 (Lydia Liliʻu Loloku Walania Kamakaʻeha, 1838-1917) への献名。1893 年 1 月 17 日のアメリカ合衆国による王国転覆まで在位した。補足
背側突起・触角・口触手のいずれにも瘤状突起をもたない点と、白色細点が全身を覆う点、背側突起の蜘蛛の巣状赤紫色縞模様によって、他の Cyerce 属の種から区別できる。岩の下から見つかった採集記録があり、食性は未知。分子系統解析では東太平洋産の Cyerce orteai と姉妹群を成し、両者は西太平洋の Cyerce pavonina と Cyerce goodheartae とともに同じクレードを形成する。References
- アミメウロコウミウシ, 中野理枝. (2004). 本州のウミウシ. ラトルズ.
- アミメウロコウミウシ, 中野理枝, 今川郁 & 今本淳. (2015). 南西諸島で記録された嚢舌類の報告. Kuroshio Biosphere. 11: 41-60.
- Cyerce liliuokalaniae sp. nov., Moreno K., Medrano S., Gosliner T.M., Wilson N.G., Krug P.J. & Valdés Á. (2025). Phylogenetic systematics of the genus Cyerce (Mollusca: Heterobranchia: Sacoglossa: Caliphyllidae) from the Pacific and Indian oceans with descriptions of nine new species. Zoological Journal of the Linnean Society. 204(1): zlaf030. https://doi.org/10.1093/zoolinnean/zlaf030
季節性
撮影地
撮影地を読み込み中...
キエルケ・リリウオカラニアエの写真
タグ: