スケスケフリルウミウシ Cyerce elegans Bergh, 1870

スケスケフリルウミウシ Cyerce elegans

Location
インドネシア>バリ島>ペムテラン
Date
2018/02/28
Size
30mm
Depth
12.0m
Water temperature
30.0℃

特徴

体長 35 mm 前後の小型のフリルウミウシ類。体は半透明で淡黄色を帯び、特に背側突起で透明感が強く、本体ではやや弱い。背側突起の縁には通常 5〜9 個の赤褐色〜赤色の小斑が並び、本種の主要な識別形質となる。
背側突起は膨らんだ葉状で、明瞭な柄をもち、縁は緩やかに丸い。配列は左右各 4 縦列に近く、最内列が最も大きく約 8〜9 個が並ぶ。葉縁の白色斑から細い白線が一方または両面で発し、収束、時に正中線で合流する。背側突起は Phyllobranchus 様式とは異なり肝小葉や肝枝の透見はない。
触角は半透明で、基部から眼が透けて見える。額 (前面) は弱く膨隆し、両側がやや尖って小さな縦裂状の口が中央に開く。足は強健で前縁は中央で凹み、両側に薄い足縁が体側に張り出す。背は Phyllobranchus 様式で、項溝の後右側中央寄りから円柱形の肛門管が突出する。背中央には円形扁平の心嚢が突出する。
体は他のフリルウミウシ類と比べてもゼリー様の透明感が際立ち、背を通して眼・中枢神経系・腸の一部が透見される。

分布

模式産地はパラオ諸島のアイブキット (Aibukit)。原記載時はパラオ諸島のみから知られていた。後の研究でインド-西太平洋の熱帯域に広く分布することが確認されている。

種小名の由来

種小名 elegans はラテン語で「優美な、洗練された」を意味する。半透明で華奢な体と、葉状の背側突起のフリル状の縁取り模様にちなむ。

補足

本種は Cyerce 属の typical species (タイプ種) として正式記載された。
References

本書に掲載されています

Terrence Gosliner, Ángel Valdés and David Behrens. (2018). Nudibranch and Sea Slug Identification Indo-Pacific 2nd Edition. New World Pubns Inc. 表紙

Terrence Gosliner, Ángel Valdés and David Behrens. (2018). Nudibranch and Sea Slug Identification Indo-Pacific 2nd Edition. New World Pubns Inc.

New World Publications

本書には Cyerce elegans の解説・写真が掲載されています。

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