ミズタマウミウシ Thecacera pennigera (Montagu, 1813)
特徴
体地色は半透明の白色で、体表全体に橙色から黄色の斑点が散在し、その間に黒色の斑点が混じる。背面は滑らかで、結節はもたない。触角は触角鞘から立ち上がり、先端は黄色を帯びる。二次鰓は5枚で、二回羽状に分岐する。鰓のすぐ後方の左右にそれぞれ1本、長く円錐状に伸びる突起をもち、これが本種の最も目立つ特徴となる。腹足の前縁は左右に角状に張り出す。体長は12〜30mmほど。分布
模式産地はイギリス・デヴォン州沿岸の英仏海峡。世界各地の温帯から亜熱帯の海域に広く分布し、大西洋の両岸、地中海、南アフリカ、ブラジル、日本、韓国、オーストラリア、ニュージーランドなどで記録がある。日本国内では富山湾、瀬戸内海、相模湾など本州各地から知られる。種小名の由来
種小名 pennigera はラテン語の penna (羽根) と -ger (帯びる・もつ) を組み合わせた語で、「羽根を帯びた」「羽状のものをもつ」を意味する。鰓の後方に立つ1対の長い突起と、二回羽状に分岐する鰓の形を羽根に見立てた命名と考えられる。補足
コケムシ食で、特に Bugula 属のコケムシ上で観察されることが多い。卵塊もコケムシ群体上に産み付けられる。日本では水族写真家にも人気が高く、温帯域の代表的なウミウシのひとつとして親しまれている。
シノニムに Thecacera maculata Eliot, 1905、Thecacera lamellata Barnard, 1933 が含まれる。
References
- Thecacera pennigera (MONTAGU, 1815) Mizutama-umiushi (n. n.), Baba K. (1960). THE GENERA POLYCERA, PALIO, GREILADA AND THECACERA FROM JAPAN (NUDIBRANCHIA-POLYCERIDAE). Publications of the Seto Marine Biological Laboratory. 8(1): 75-78. https://doi.org/10.5134/174699
- ミズタマウミウシ, 益田一. (1999). 海洋生物ガイドブック. 東海大学出版会.
- ミズタマウミウシ, 益田一. (1999). 海洋生物ガイドブック. 第2刷. 東海大学出版会.
- ミズタマウミウシ, 鈴木敬宇. (2000). ウミウシガイドブック〈2〉. TBSブリタニカ.
- 高岡生物研究会. (2002). 日本海のウミウシ. 第2版.
季節性
撮影地
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