クモガタウミウシ Platydoris ellioti (Alder & Hancock, 1864)

クモガタウミウシ Platydoris ellioti

Location
日本>静岡>田子・浮島・堂ヶ島>カマガ根
Date
2015/06/24
Size
50mm
Depth
18.0m
Water temperature
19.1℃

特徴

体長は 150 mm に達する大型のドーリス類。背面は平たく広く、革質で、カリオフィリディアと呼ばれる微小な突起で覆われる。地色は淡褐色から橙色で、暗褐色の小斑点が密に散らばり、中央付近には肌色や茶褐色の不定形な大きな斑紋が現れる。外縁は黒褐色から暗緑灰色の縁取りが取り巻く。二次鰓は 6 葉が三回羽状に分岐し、灰褐色から褐緑色を呈し白色の細点が入る。触角は淡褐色で、29 枚ほどの褶葉をもつ。腹面は黄色で、外套の縁に沿って大型の暗色円斑が環状に並び、本種を識別する重要な特徴となる。足は背面よりやや濃い黄色を帯びる。

分布

原記載時はインド南東部の沿岸から記録されていた。その後、相模湾を含む日本各地、ニューカレドニア、パプアニューギニアからも確認されている。

種小名の由来

原記載者にインドで採集したウミウシ標本を提供した博物学者ウォルター・エリオット (1803–1887) に由来する。エリオットはスコットランド出身で、英領インド・マドラス管区の植民地行政官として勤務する傍ら、現地の動植物を広く採集し、本種の標本群も彼によって本国に送られた。

補足

日本では長らく Platydoris speciosa の名で図示されてきたが、属全体の再検討により本種と同一であることが確認され、Doris speciosa Abraham, 1877 と Kentrodoris pseudofusca Risbec, 1928 はシノニムとして整理された。和名「クモガタウミウシ」は藤田經信による命名。
References

本書に掲載されています

中野理枝. (2019). 日本のウミウシ. 第二版. 文一総合出版. 表紙

中野理枝. (2019). 日本のウミウシ. 第二版. 文一総合出版.

文一総合出版

本書には Platydoris ellioti の解説・写真が掲載されています。

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