メキシクロミス・アントニイ Mexichromis antonii (Bertsch, 1976)

メキシクロミス・アントニイ Mexichromis antonii

Location
メキシコ>オアハカ>ワタルコ>La Blanquita
Date
2021/05/17
Size
??mm
Depth
??m
Water temperature
??℃

特徴

生きた個体で体長 10 mm ほどの小型種で、水色・赤紫色・黒・橙色・白を組み合わせた色彩をもつ。外套膜の縁を橙色の線が一周し、そのすぐ内側に黒い線が並ぶ。さらに内側は幅広い水色の帯で、ここを黒っぽい線が縁と同心円状に走る。背面の中央、触角のあいだから二次鰓の前方・側方にかけては淡い赤紫色で、濃い斑がまばらに散る。正中線上には途切れた太い白線が通り、その両脇がわずかに黄色みを帯びる。触角は基部側が淡い赤紫色、先端側 4 分の 1 が黒い。二次鰓は 6〜7 枚で、基部は桃色がかった白、先端が黒く染まる。外套膜からはみ出す腹足の背面は黒く縁どられ、その内側に水色と濃い青の帯が続き、中央を細い白線が途切れながら走る。液浸標本の体長は 3〜4.5 mm。

分布

熱帯東太平洋。模式産地はメキシコ・バハカリフォルニア半島のプンタアグハ、ムレヘ近郊の水深約 9 m。原記載時はこのほかカリフォルニア湾のサンホセ島とロスイスロテス、メキシコ本土コリマ州マンサニージョ近くのサンティアゴ湾から知られ、いずれも水深 28 m までの潮下帯で採集されていた。1978 年にコスタリカのアルカトラス島の記録が加わり、分布域は南東へ大きく広がった。

種小名の由来

種小名 antonii は、記載者が友人であり研究仲間でもあった貝類研究者アントニオ・J・フェレイラ氏にちなんで名づけたもの。フェレイラ氏は模式標本を採集して記載者に託した人物で、ヒザラガイ類と後鰓類の分類に大きく寄与した。

補足

レンゲウミウシ属のタイプ種。同属のほかの種はインド・西太平洋に分布し、東太平洋にすむのは本種だけとされる。

青い体に橙色の線をもつネプトゥナズレア・ポーテラエ (Neptunazurea porterae) と色調が似るが、ポーテラエでは橙色の線が背面の中央寄りを囲むのに対し、本種では外套膜のいちばん外の縁を一周し、そのすぐ内側に黒い線を伴う。紫色の地に橙色の縁取りをもつフェリミダ・マクファーランディ (Felimida macfarlandi) とは、背面に 3 本の黄色い縦線が走るかどうかで見分けられる。
References

本書に掲載されています

Behrens D.W., Hermosillo A., Fletcher K. & Jensen G.C. (2022). Nudibranchs & Sea Slugs of the Eastern Pacific. Molamarine. 表紙

Behrens D.W., Hermosillo A., Fletcher K. & Jensen G.C. (2022). Nudibranchs & Sea Slugs of the Eastern Pacific. Molamarine.

Molamarine

本書には Mexichromis antonii の解説・写真が掲載されています。

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