トゲミノウミウシ Limenandra confusa Carmona, Pola, Gosliner & Cervera, 2014
特徴
体は細長く尾部に向かって細まる。足の前縁は丸く、前足角は触角状で深い溝を備える。体地色はくすんだオリーブ緑で、外套膜上には小さな白色とクリーム色の斑が散在する。背面正中には頭から尾まで連続する同心円模様があり、外側から黄、赤、中央が白で構成される。同心円の数は個体の大きさにより変わる。触角はくすんだ緑色で小さな白色・クリーム色斑をもち、後面にまばらな乳頭状突起をもつ。突起は細長く分岐することがあり、頂点は白〜クリーム色で丸い。口触手は触角より長く、くすんだオリーブ緑で不透明な白斑をもつ。背側突起は背腹方向に扁平で、一部に乳頭をもつ。体色と同じ地色に白斑が散る。背側突起は最大11列、頭楯後方から足の末端まで配列し、最初の2列は近接する。IV、VI、VIII、X 列の突起 (時に欠) は他の列より顕著に長い。各列は1〜6個の突起をもち、足の後方に向かって小さくなる。分布
インド洋から西・中部太平洋にかけて広く分布する。フィリピン、ミッドウェー諸島 (模式産地)、ハワイ、メキシコ太平洋岸、カリフォルニア湾、コスタリカなどから記録される。種小名の由来
種小名 confusa は、本種が外形の類似により Limenandra nodosa と長らく混同されてきた経緯に由来する。補足
本種は 2014 年に新種記載された。分子系統解析で L. nodosa との間に COI 遺伝子で 7.3% の遺伝的差異が認められ、また L. nodosa が大西洋〜地中海産であるのに対し本種は太平洋域に分布するため、両種は隠蔽姉妹種 (sibling cryptic species) として扱われる。唾液腺と受精嚢の大きさを除いて L. nodosa との形態的相違は認められないが、L. confusa の受精嚢は L. nodosa より明瞭に大きい。References
- トゲミノウミウシ(新称), 小野篤司. (2004). 沖縄のウミウシ. ラトルズ.
- Limenandra confusa, Carmona L., Pola M., Gosliner T.M. & Cervera J.L. 2014. The end of a long controversy: systematics of the genus Limenandra (Mollusca: Nudibranchia: Aeolidiidae). Helgoland Marine Research, 68: 37-48. [Published online 7 August 2013; Code-compliant paper version published March 2014 page(s): 42, 44-47
季節性
撮影地
撮影地を読み込み中...