テンテンコノハミドリガイ Elysia nigropunctata (Pease, 1871)

テンテンコノハミドリガイ Elysia nigropunctata

Location
フィリピン
Date
2006/11/09
Size
20mm
Depth
5.0m
Water temperature
30.0℃

特徴

体長 25 mm 程度の小型のミドリガイ類。生時の体地色はオリーブ緑色を基調とし、より暗色の雲状斑で覆われ、腹側では淡くなる。表面はより濃い緑色の網状細脈に覆われ、全身に小さな不規則な白色斑が散在する。さらに体表全体が漆黒色の点で密に飾られ、これらの黒点は腹側では小さいが、側葉縁および触角上では大きく密に並ぶ。側葉内面は外面とわずかに異なり、中央部がよりはるかに淡色で雲状斑を欠く。側葉は後方で丸く、触角は太く、上唇は二裂する。足底は小さい。Pease の原記載は体長約 1 インチ (約 2.5 cm) の個体に基づく。

分布

中部太平洋〜西太平洋。模式産地はソシエテ諸島のタヒチ島で、Andrew Garrett が採集した個体を Pease が記載した。後にハワイ諸島、グアム、ミクロネシア、日本南部、フィリピン、インドネシアなどから記録されている。

種小名の由来

ラテン語の niger「黒い」+ punctatus「点をもつ」を合成した形容詞で、「黒点をもつ」の意。本種の体表全体に密に並ぶ漆黒色の小斑紋に由来する命名。

補足

原記載において Pease は Pterogasteron 属に置いた。同論文末尾の Remarks で Pease は、本属の鰓は Placobranchus 属と同様、側葉の表面に埋没し、体側から放射状に走る線として現れると推察した。さらに、Kelaart の Elysia grandifolia, E. punctata, E. coerulea (セイロン産) も本属に属するとし、Kelaart の Hydropsyche が先取された名であるため Pterogasteron が優先する、と記している。Pterogasteron は後に Elysia Risso, 1818 のシノニムとされ、本種も Elysia 属に移された (author 表記の括弧書きはこの属移動を示す)。和名「テンテンコノハミドリガイ」は本種の体表に並ぶ多数の黒点に由来する。
References

本書に掲載されています

中野理枝. (2019). 日本のウミウシ. 第二版. 文一総合出版. 表紙

中野理枝. (2019). 日本のウミウシ. 第二版. 文一総合出版.

文一総合出版

本書には Elysia nigropunctata の解説・写真が掲載されています。

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