チゴミドリガイ Thuridilla livida (Baba, 1955)
特徴
体長は 7〜25mm ほどで、観察される個体の多くは 14〜20mm。体地色は暗紫色から黒色で、水中では全身が黒く見える。側足の縁はゆるく波打ち、外縁から内側へ向けて橙色の色帯、黒色帯、そして青緑色から虹色の青味を帯びる細線が並ぶ。青味の細線はしばしば連続せず、点列状に途切れることがある。足の前縁にも橙色と青色の細線が入る。触角は基部が体地色と同じ暗色で、中程から先は不透明白色を帯び、先端は青味を帯びる。分布
相模湾(模式産地)、富山湾、沖縄、グアム、マーシャル諸島(エニウェトク・クェゼリン)、フィリピン、インドネシア、グレートバリアリーフ、アルダブラ環礁、セーシェル、南アフリカと、インド洋から中部太平洋にかけて広く記録されている。サンゴ礁の壁面、礫底、リーフ斜面の浅所(水深 1〜22m)で観察される。種小名の由来
種小名 livida はラテン語の lividus(青みがかった鉛色の、青黒い)に由来し、暗紫色を帯びる体地色を指す。補足
馬場菊太郎によって Elysia livida として相模湾産の標本に基づき原記載された。後に Gosliner 1995 の Thuridilla 属再検討で本属に移された。Thuridilla hoffae と最も近縁で、外見も似るが、本種は側足の縁に細い虹彩状の青色の縦線をもつ点と、足の前縁にも橙色・青色の細線が走る点で区別される。References
- チゴミドリガイ(新稱), 生物學御研究所編. (1955). 相模湾産後鰓類図譜〈補遺〉. 岩波書店.
- Elysia (Elysia) livida BABA, 1955 Chigo-midorigai, Baba K. (1957). THE SPECIES OF THE GENUS ELYSIA FROM JAPAN. Publications of the Seto Marine Biological Laboratory. 6(1): 69-74. https://doi.org/10.5134/174573
- チゴミドリガイ, 高岡高等学校生物研究会(編). (1964). 富山湾産後鰓類図譜.
- 高岡生物研究会. (2002). 日本海のウミウシ. 第2版.