コリュフェリナ・ユルマノフィ Coryphellina iurmanovi Korshunova, Fletcher & Martynov, 2025
特徴
体は比較的細長く、体長 9〜15 mm 程度。体の背景色は不透明な白灰色〜黄白色で、背側突起の群の間にオレンジ色の斑紋がある。背面の中央を薄紫色 (ライラック色) の線がほぼ連続して縦に走り、体側の突縁に沿っても同様の線が見られ、尾部付近で 3 本の線がほぼ合流する。この色彩パターンが本種の最大の識別点である。背側突起は指状〜紡錘形で、消化腺枝は淡い赤橙色。背側突起の先端付近には赤橙色の不明瞭な輪紋がある。触角は口触手より約 1.5 倍短く、強い乳頭状突起をもつ。前足隅にも薄紫色の色素が見られる。分布
模式産地はベトナム・ニャチャン湾 (水深 10〜15 m)。インド-西太平洋の一部により広く分布する可能性がある。種小名の由来
原記載 (Korshunova, Fletcher & Martynov, 2025) によれば、種小名はモスクワ・ロシア科学アカデミー植物生理学研究所の Anton Iurmanov 氏への献名。千島列島 (クリル諸島) 調査遠征の企画・運営に大きく貢献したことが讃えられている。補足
Coryphellidae 科 Coryphellina 属に属する。Coryphellina rubrolineata 種群 (隠蔽種群) の 1 種で、浅海の岩礁・転石環境に生息する。分子系統では C. lotos および C. pseudolotos に最も近い位置に置かれる。以前は Coryphellina "rubrolineata" として同定されていた個体群が、形態・分子の両面から独立種として記載された。rubrolineata 種群は隠蔽種群であり、外見による種の識別は極めて困難で、確実な同定には DNA バーコーディングが必要。References