オオセミノウミウシ Coryphellina pseudolotos Ekimova, Deart, Antokhina, Mikhlina & Schepetov, 2022

オオセミノウミウシ Coryphellina pseudolotos

Location
日本>沖縄>沖縄本島(東海岸)>天願(昆布)
Date
2024/04/07
Size
25mm
Depth
5.0m
Water temperature
22.0℃

特徴

体長は保存標本で最大 15 mm 程度。地色は成体に至るまで半透明で、虹色光沢をもたない点が大きな特徴。腹足は細長く、前足角は長く伸びる。触角乳頭状突起をもち、口触手の約 1/2 の長さ。背側突起は指状で先端に向かい尖り、容積の 1/3〜1/2 を中腸腺枝が満たす。左右各 6 列の明瞭な束に並び、第 1 列は最大 9〜12 個、第 2 列は 3〜5 個。各背側突起の刺胞嚢領域は白色〜桃色で、その下に赤色〜紫色の濃い亜先端輪が現れ、まばらな白色光輝粉が散る。背面正中線と左右の体側線の 3 本のピンク色〜ライラック色の縦条はすべて不連続で、特に体側線は背側突起群のすき間で点線状に現れる。背面正中線は頭部でやや目立つが体の中央以降は薄い。触角は体地色と同色か淡黄色・紫色のいずれかで、紫色の亜先端輪をもち、先端は白色か半透明。口触手は桃色〜紫色で、中ほどでより濃く、先端は白色か半透明。

分布

模式産地はベトナム南部・フーコック島 (水深 10 m、礫底)。中部ベトナム・ニャチャン湾 (Hon Mot、Hon Tre) からも記録される。オーストラリア・クイーンズランドからは遺伝的に近縁な個体が知られ、これが本種か近縁の隠蔽種かは未確定。

種小名の由来

種小名 pseudolotos は「擬 lotos」、すなわち姉妹種 Coryphellina lotos に外部・内部形態の双方で酷似することにちなむ。

補足

ニャチャン湾では C. lotos と同所的に出現するが、両種は分子マーカー (COI で約 10% の遺伝距離、核 28S でも安定した差) で明瞭に分かれる。外見で区別する場合、本種は成体でも体が半透明にとどまるのに対し、C. lotos は虹色光沢を帯びたライラック色〜紫色を呈するのが目安となる。ただし両種いずれも色彩変異が大きく、写真のみによる確実な同定は難しい。

和名の由来

標本のDNA解析に協力頂いた大瀬竜之介氏への献名。
References

本書に掲載されています

今川郁. (2026). 沖縄のウミウシ: DNA解析による最新の分類図鑑1089種. 誠文堂新光社. 表紙

今川郁. (2026). 沖縄のウミウシ: DNA解析による最新の分類図鑑1089種. 誠文堂新光社.

誠文堂新光社

本書には Coryphellina pseudolotos の解説・写真が掲載されています。

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観察地: ×

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標本・DNA情報

観察 データベース COI 16S H3
#53980 BOLD Systems SSWBP188-25

学術データベース

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