プラキダ・クレモニアナ Placida cremoniana (Trinchese, 1892)

Placida cremoniana

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特徴

体長は最大10mm。地色は黒で、頭部には左右一対の黄橙〜赤色の斑があり、その内側に黒い眼点が見える。本種を見分ける重要な特徴は、頭部の黄橙色斑から背面にかけて両側面に伸びる黄橙色の縦線。背面には円筒状で先端の尖った背側突起が密に並び、近位 1/3 が黄橙〜赤色、遠位 2/3 が黒色。触角は黒く、後縁に基部から先端まで通る白いストライプがある。口触手は完全に黒く、足の前角は黄色。

分布

模式産地はイタリア・ナポリ (Trinchese, 1892)。地中海と東大西洋 (北スペイン〜カナリア諸島) に固有。従来は世界中の温帯〜熱帯海域から記録されていたが、McCarthyらの分子系統解析 2017 により、太平洋・インド洋の個体群はそれぞれ別種 (本属内の隠蔽種) であることが判明し、現在は地中海・東大西洋産の個体群のみが本来の cremoniana とされる。

種小名の由来

種小名 cremoniana は Trinchese による1892年の原記載に由来する。地名 (イタリア・クレモナ Cremona) または人名にちなむ献名と考えられるが、原記載論文に明示的な説明はなく確定していない。

補足

原記載は Hermaea cremoniana Trinchese, 1892。後に Ercolania trinchesii Pruvot-Fol, 1951 や Hermaea carmeni Fez, 1962 が記載されたが、いずれも本種のシノニムとされる。卵は径 50〜60 µm 程度で、planktotrophic な分散型幼生を産む (Schmekel & Portmann, 1982)。サイト内では、本属に属する隠蔽種として P. barackobamaiP. brookaeP. kevinleei の3新種 (McCarthy, Krug & Valdés, 2017) を併せて参照のこと。なお和名「ツマグロモウミウシ」はかつて本種に当てられていたが、太田ほか 2021 では日本国内産の個体群 (= P. barackobamai) に当てられており、地中海固有の本種にはカタカナ転写「プラキダ・クレモニアナ」を用いる。
References
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学術データベース

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