マーフィドーリス・アダスタ Murphydoris adusta Paz-Sedano, Smirnoff, Candás, Gosliner & Pola, 2022

マーフィドーリス・アダスタ Murphydoris adusta

Location
インドネシア>バリ島>トランバン>スラヤ
Date
2015/11/14
Size
5mm
Depth
20.0m
Water temperature
29.0℃

特徴

固定標本で殻長 2〜3 mm のごく小型のフジタウミウシ科の一種。体は細長く狭く、細長い体つきで、腹足は後方が細く尖り、前縁はわずかに丸い縁取りをもつ。腹足は外套膜の側方から突き出ない。
体地色はチョコレート褐色で、淡い水色と虹彩白色のまだら模様が地に乗る。外套膜の縁は地の褐色と同じ色で、縁取りに沿って断続的な淡黄色の彩色がある。背面中央には横方向の虹彩白色の線が走り、その両側に黄色の斑紋を備える。頭部の最前端は虹彩白色を呈し、中央には褐色の帯が横切る。触角は体地色と同色。3 本に分かれた二次鰓は半透明の白色で、先端は黄色を呈し、中央の大きな枝でより顕著なこともある。両鰓の基部から虹彩白色の細い線が立ち上がり、尾部の始まりで合流して尾の先端まで太い背側白色帯となる。黄色の彩色が現れることもある。腹足は青みを帯び、小さな褐色の斑点が散在する。

分布

インド洋から西太平洋に広く分布。タイプ産地はオーストラリア・クイーンズランド州 La Balsa Park、Mooloolah River、水深 3〜6 m。他にマダガスカル、インドネシア (バリ、Palau Sangeang)、フィリピン (バタンガス、ネグロス・オリエンタル)、台湾 (澎湖)、日本 (伊豆半島)、オーストラリア (ニューサウスウェールズ・クイーンズランド) から記録される。水深 1〜21 m の珊瑚礁の岩屑の下や紅藻上で見つかる。

種小名の由来

種小名 adusta はラテン語 aduro (「焼く」「焦がす」) の完了受動分詞 adustus の女性形で、「焦げ茶色の」「茶褐色の」を意味し、本種のチョコレート褐色の体色にちなむ。

補足

本種は群体ホヤを摂食する。フジタウミウシ科の多くの種がコケムシ・内肛動物を捕食するなかで、ホヤを食べることが知られているのは本属では本種のみで、識別の補助となる。
References

本書に掲載されています

小野篤司 & 加藤昌一. (2020). 新版 ウミウシ. 誠文堂新光社. 表紙

小野篤司 & 加藤昌一. (2020). 新版 ウミウシ. 誠文堂新光社.

誠文堂新光社

本書には Murphydoris adusta の解説・写真が掲載されています。

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