ベルグウミウシ Stiliger berghi Baba, 1937
特徴
体長2.5mm程度の小型種。体は細長く、ミノウミウシ型で、後端は鋭い尾になる。頭部は前縁が直線的に切れ落ち、口触手はない。触角は単純で細長く、前外側に向かって伸びる。背面の両側に7〜9対の長い槍状の背側突起が、大小交互に並ぶ。突起の中には肝中腸腺の枝が伸び、保存標本では脱落しやすい。背面・体側・突起ともに表面は滑らか。腹足は細長く、前端が丸く、後方に向かって細くなる。色彩
体地色は半透明の白色で、腹足も同色。背面・体側・背側突起にチョコレート褐色の不規則な斑紋が散る。肝臓は褐色〜オリーブ色で、背側突起の中で透けて見える。触角の先端付近に暗色の輪が入る。分布
模式産地は天草・富岡(1935年2月、1937年)。Zostera(アマモ類)の上に着いている個体が15個体観察された。種小名の由来
原記載 (Baba, 1937) によれば「故 Rudolf Bergh 教授(日本のウミウシ類研究に貢献した)に因んで命名する」とされている。Bergh(1824-1909、デンマークの後鰓類大家)は19世紀後半から20世紀初頭にかけて世界中の裸鰓類記載を残し、属 Berghia Trinchese, 1877 として自らも分類学上に名前が刻まれている人物。馬場による先達 Bergh への世代越えの謝意が、本種の種小名に込められている。補足
カタカナ読みは「スティリゲル・ベルギ」。原記載では Stiliger 属の Stiliger 亜属に置かれた。同じ Baba 1937 (I) では Stiliger akkeshiensis(厚岸産、1935年既記載)も扱われている。References
- Stiliger (Stiliger) berghi nov. sp., Baba K. (1937). Opisthobranchia Of Japan (I). Journal of the Faculty of Agriculture, Kyushu University. 5(4): 195-236. https://doi.org/10.5109/22583
- Stiliger (Stiliger) berghi BABA, 1937. Berugu-umiushi., Baba K. (1959). THE FAMILY STILIGERIDAE FROM JAPAN (OPISTHOBRANCHIA-SACOGLOSSA). Publications of the Seto Marine Biological Laboratory. 7(3): 327-334. https://doi.org/10.5134/174635
- ベルグウミウシ, 高岡高等学校生物研究会(編). (1964). 富山湾産後鰓類図譜.
- 高岡生物研究会. (2002). 日本海のウミウシ. 第2版.
季節性
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