ポリブランチア・サマンタエ Polybranchia samanthae Medrano, Krug, Gosliner, Biju Kumar & Á. Valdés, 2018
特徴
体長 17 mm 前後の小〜中型のゴクラクミドリガイ類。体地色は淡いオリーブ緑〜黄褐色または褐色で、背面に小さな白色乳頭が均等に散らばる。触角は半透明で、先端は霜降り状の白色を呈し、面全体に白色乳頭が並ぶ。眼点の下方には雪白色の色素があり、これが背面正中の心膜の雪白色とつながっている。側葉は半透明で、オリーブ緑〜暗褐色を呈する。背側中央寄りには大きな緑色の斑があり、その周囲は濃密な白色色素で縁取られる。白色は突起の先端から始まって基部に達する前で消え、側縁の白い縁取りには届かない。突起背面中央寄りに大小 1 個ずつ計 2 個の白色乳頭があるが、背景の白色色素に紛れて目立たない。側葉基部の凹みには色素を欠く。腹足は数個の白色斑と多数の小さな暗褐色斑をもつ。
分布
模式産地はハワイ諸島マウイ島。紅海・サウジアラビア沿岸・インド洋から中央太平洋 (ハワイ諸島)・熱帯オーストラリア・マーシャル諸島・アメリカ領サモアまで、インド-太平洋に著しく広く分布する。岩礁帯の高流速・高被覆・藻類豊富な場所の岩下で見つかる。種小名の由来
種小名 samanthae は、第一著者 (Medrano) の姪 Samantha Solis さん (1992年 5月 24日生まれ、同年 6月 13日没、生後 20 日で夭折) を追悼しての献名。補足
本種は同じく Medrano らによって記載された P. jensenae と姉妹関係にあり、両者はしばしば同所的に分布する。霜降り状の白色をした触角先端と、側葉背面中央寄りの大きな緑色斑が本種の固有形質。陰茎は前立腺嚢から先端まで側方から強く扁平化して薄いリボン状を呈し、これは属内のどの種にも見られない独特の形態。陰茎刺 (penial stylet) はもたない。References
- Polybranchia samanthae sp. nov., Medrano S., Krug P.J., Gosliner T.M., Biju Kumar A. & Valdés Á. (2018). Systematics of Polybranchia Pease, 1860 (Mollusca: Gastropoda: Sacoglossa) based on molecular and morphological data. Zoological Journal of the Linnean Society. 186(1): 76-115. https://doi.org/10.1093/zoolinnean/zly050
季節性
撮影地
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