クアドリウミコチョウ Siphopteron quadrispinosum Gosliner, 1989
特徴
体長 3〜5 mm の小型のウミコチョウ類。地色は鮮やかな黄色で、頭楯後方の煙突状の漏斗とその後端に伸びる細長い旗状突起が赤橙色に縁取られる。パプアニューギニア産個体では、漏斗から頭楯後縁、旗状突起から内臓塊背面へと赤橙色の線が伸び、内臓塊の大部分が乳白色を帯びる。ハワイ産個体では翼足の縁が不透明な白色だが、ニューギニア産では翼足全体まで一様な黄色である。翼足は左右が休止時に背側で重なるほど高く発達し、勢いよく羽ばたかせて最長 5 分にわたり遊泳することができる。鰓は体の右側に位置し、4〜6 枚の単純なひだからなる。分布
模式産地はハワイ・オアフ島カネオヘ湾サンドアイランド。原記載時はハワイ諸島 (オアフ島カネオヘ湾、ハワイ島コナ沿岸、ラナイ島沖モロキニ) およびパプアニューギニア・マダンから記録されていた。水深 2〜30 m の砂底ないし死サンゴ塊の裏側で見つかる。種小名の由来
種小名 quadrispinosum はラテン語で「4 本の棘をもつ」を意味し、本種を特徴づける陰茎球内の 4 本の顕著なキチン質棘にちなむ。補足
黄色の地色に赤橙色の漏斗と旗状突起という配色をもつ点で、ウミコチョウ科の他種と外見的に区別される。References
- Siphopteron quadrispinosum Gosliner, sp. nov., Gosliner T.M. (1989). Revision of the Gastropteridae (Opisthobranchia: Cephalaspidea) with descriptions of a new genus and six new species. The Veliger 32(4): 333-381.