ハルゲルダ・グアハン Halgerda guahan Carlson & Hoff, 1993
特徴
体長は32〜48mm。半透明の白色の体に、低い橙色の稜が網目状に走る。稜の交点はわずかに盛り上がる程度で、同属の他種に見られるような顕著な瘤状の突起にはならない。背面の地色には黄色や褐色の斑紋がほとんど入らず、橙色の稜だけが目立つ点が外見上の特徴で、これにより同属内で容易に識別できる。外套膜の縁は不透明な白色で縁取られる。触角と二次鰓はいずれも半透明の白色で、大きめの黒い斑点が散在する。触角鞘の縁にも橙色がわずかに入る。分布
模式産地はグアムのアナエ島 (西太平洋・マリアナ諸島南部)。アガット、バイル湾などグアム島内の複数地点に加え、サイパン島など北マリアナ諸島からも記録がある。種小名の由来
種小名 guahan はグアムの現地語であるチャモロ語で「グアム」を意味する語に由来する。模式産地である島の名そのものを種小名としたもので、Carlson と Hoff が記載論文 1993 でグアムの新種3種をまとめて報告した中の1種にあたる。補足
Donohoo et al. 2023 の分子系統解析では、本種は Halgerda paulayi (紅海産) および Halgerda jennyae (モザンビーク産) と同じクレードに位置づけられた。これら3種は触角と鰓の斑紋パターンが似るが、外見上は本種が最も淡色で、稜の網目以外の模様をほとんど欠く点で容易に区別できる。原記載は Carlson & Hoff 1993 The Veliger 36(1): 16-26 で、Halgerda brunneomaculata, Halgerda malesso と並ぶグアム産の新種3種の1種として報告された。References
- Halgerda guahan sp. nov., Carlson C.H. & Hoff P.J. (1993). Three new Halgerda species (Doridoidea: Nudibranchia: Opisthobranchia) from Guam. The Veliger. 36(1): 16-26.
- Halgerda guahan, Terrence Gosliner, Ángel Valdés and David Behrens. (2015). Nudibranch and Sea Slug Identification Indo-Pacific. New World Pubns Inc.
- Halgerda guahan Carlson & Hoff, 1993, Donohoo S.A., Villalobos S.G., Hallas J.M. & Gosliner T.M. (2023). Hyperdiversity of the genus Halgerda Bergh, 1880 (Nudibranchia: Discodorididae) with descriptions of fourteen new species. Marine Biodiversity. 53(3): 42. https://doi.org/10.1007/s12526-022-01334-9
本書に掲載されています
Terrence Gosliner, Ángel Valdés and David Behrens. (2018). Nudibranch and Sea Slug Identification Indo-Pacific 2nd Edition. New World Pubns Inc.
New World Publications
本書には Halgerda guahan の解説・写真が掲載されています。
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