チリメンウミウシ Goniobranchus reticulatus (Quoy & Gaimard, 1832)

チリメンウミウシ Goniobranchus reticulatus

Location
日本>沖縄>沖縄本島(北谷・南部エリア)>名城
Date
2016/03/18
Size
30mm
Depth
8.0m
Water temperature
21.0℃

特徴

体長は最大 60 mm 前後。外套膜は白色地に細かな赤色の網目模様が密に広がり、外縁は白色または白色と細い黄色の線で縁取られる。外套膜表面はゆるやかな突起で覆われ、突起部では網目が粗くなり白っぽく見える。この縮緬状の質感が和名「チリメンウミウシ」の由来となっている。触角は軸が白色で褶葉が朱色を帯び、褶葉縁は白い。二次鰓は中央が白く、鰓葉の縁が朱色に染まる。後方の数枚の鰓葉が肛門側に湾曲する点が外見上の識別形質となる。
交接後にペニスを切り離し、24 時間以内に再生したペニスで再び交接できることが知られる (Sekizawa et al. 2013)。

分布

模式産地はトンガ・トンガタプ島。インド・西太平洋の熱帯〜亜熱帯域に広く分布し、日本では本州中部以南の岩礁域から琉球諸島にかけて記録される。

種小名の由来

種小名 reticulatus はラテン語で「網目状の」を意味し、外套膜の赤色網目模様にちなむ。

補足

かつてはサラサウミウシ Goniobranchus tinctorius と同種扱いされた時期もあったが、外部形態 (外套膜の網目の細かさ、体高の高さ、二次鰓の鰓葉数と後方の湾曲)、卵嚢内胚の配置、配偶行動、交配実験における生殖的隔離まで含めた多面的な比較から両種は明確に異なる種として認識される。本種を含む赤い網目模様をもつ Goniobranchus の一群は複数の隠蔽種を含む種複合体と示されており、今後さらに細分される可能性がある。
References

本書に掲載されています

中野理枝. (2019). 日本のウミウシ. 第二版. 文一総合出版. 表紙

中野理枝. (2019). 日本のウミウシ. 第二版. 文一総合出版.

文一総合出版

本書には Goniobranchus reticulatus の解説・写真が掲載されています。

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