シロウサギウミウシ Verconia simplex (Pease, 1871)
特徴
体長 19 mm 程度の小型のイロウミウシ類。体は平滑で長卵形、背面は凸状に丸まり、両端も丸い。両側はほぼ平行。触角はよく発達し、亜棍棒状でわずかに側方に圧縮し、太い柄部に乗り、板葉が非常に傾斜し、管状腔に収納できる。鰓は小さく体幅の半分ほどで、8 葉、やや直立、披針形・羽状で、単純な腔に収納できる。口触手は小さい裂片状。足は長く、わずかに拡張し前方は丸まり、後方は鋭く尖り、外套膜を多少超えて突出する。生時の体地色は淡いピンク色を呈する肉色で、縁辺で白色に移る。外套膜縁は明るい赤色の細線で縁取られ、その線はしばしば不連続。観察された全個体で背中央のやや後方寄りに 1 つの赤色斑があった。触角と鰓葉の上半分は明るい赤色を呈する。腹側は背側と同色だがやや淡い。Pease の原記載は体長約 3/4 インチ (約 1.9 cm) の個体に基づき、マイアオ島で得られた。分布
インド-西太平洋〜中部太平洋。模式産地はソシエテ諸島のマイアオ島で、Andrew Garrett が採集した個体を Pease が記載した。後にハワイ諸島、日本列島南部、フィリピン、インドネシア、グアム、ニューカレドニア、フィジーなど広く記録されている。種小名の由来
ラテン語の形容詞 simplex「単純な」「複雑でない」の意で、本種の地味で単純な体色斑紋に由来する命名。Pease の原記載に etymology の明示はないが、同論文中の Chromodoris 属の他の派手な種と比べて本種の体色が著しく単純であることに由来する命名と考えられる。補足
原記載において Pease は Chromodoris 属に置いた。後年の分類学的整理により本種は Verconia 属に移された (author 表記の括弧書きはこの属移動を示す)。References
- Chromodoris simplex Pease n. sp., Pease W.H. (1871). Descriptions of new species of Nudibranchiate Mollusca inhabiting Polynesia. No. 2. American Journal of Conchology. 7(1): 11-19, pls. III-IX.
- Verconia simplex, Johnson R.F. & Gosliner T.M. (2012). Traditional taxonomic groupings mask evolutionary history: a molecular phylogeny and new classification of the chromodorid nudibranchs. PLoS ONE 7(4): e33479.
季節性
撮影地
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