オオバンハナガサウミウシ Tritonia tetraquetra (Pallas, 1788)
オオバンハナガサウミウシとは
北太平洋の冷温帯海域に分布する大型のフサウミウシで、半透明白色〜濃い赤色まで変異の幅が広い体色と、足の縁を縁取る細い不透明白線で見分ける。特徴
体長は最大 215 mm 前後に達する大型種。地色は半透明の白色からピンク、濃い赤色まで個体差が大きい。足は背面よりも広く、足・背面・触角鞘・口幕の縁には細い不透明な白線が走る。口幕には 12〜16 本の細長い突起が並ぶ。分布
原記載時は千島列島周辺で得られた個体に基づき記載された。その後は北西太平洋(カムチャツカ半島から千島・北海道沿岸)から北東太平洋(アラスカからピュージェット湾までの北米西海岸)まで広く記録されている。種小名の由来
種小名 tetraquetra はラテン語の tetra-(4)と quetrus(角のある)の合成で、「四角い」「四つ角の」の意。体の断面形状にちなむとされる。補足
軟体サンゴやウミエラ類を主な餌とする。神経科学の分野では Tritonia diomedea の名で逃避遊泳行動や学習・記憶のモデル生物として広く研究されてきたが、T. diomedea は本種のジュニアシノニムとされている。References
- Limax tetraquetra, Pallas P.S. (1788). Marina varia nova et rariora. Nova Acta Academiae Scientiarum Imperialis Petropolitanae. 2: 229-249.
- オオバンハナガサウミウシ (新称), Trochuina tetraquetra, 馬場菊太郎. (1968). オオバンハナガサウミウシ(新称) 北海道尻岸内沖に産す. 採集と飼育. 30(8): 257-258.
- ホクヨウウミウシ, 中野理枝. (2019). 日本のウミウシ. 第二版. 文一総合出版.
本書に掲載されています
中野理枝. (2019). 日本のウミウシ. 第二版. 文一総合出版.
文一総合出版
本書には Tritonia tetraquetra の解説・写真が掲載されています。
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