チビミノウミウシ Phestilla minor Rudman, 1981
- Location
- 日本>沖縄>沖縄本島(恩納村・読谷村エリア)>アポガマ
- Date
- 2014/04/25
- Size
- 10mm
- Depth
- 1.0m
- Water temperature
- 22.0℃
特徴
属内で最小級の小型種で、最大体長 7 mm。体は細長く、長い背側突起をもつ。口触手は丸い口幕の内縁から発し、触角は表面平滑で先端が丸い。背側突起は隆起した台座にではなく後方斜めに伸びる列をなし、心嚢前方に 3 列、心嚢後方に 3〜4 列。各突起は遠位部に膨らんだ球状部と先端の小さな乳頭、その下にもう 1 つの膨らみ、ときに第 3 の膨らみをもつ。色彩には 2 型が知られる。純白型は半透明の体に密な白色斑、触角後方に明瞭な白色襟、心嚢部は白色、消化腺は乳白色に金褐色の細点、各突起先端の直下には密な白色円盤 (腺組織) をもつ。黄金褐型では突起の暗褐色細点が乳白色の消化腺上に重なる。分布
模式産地はタンザニア・ダルエスサラーム Kunduchi Beach 南方 1 km。原記載時はタンザニア、グレートバリアリーフ (Lizard 島)、ハワイから記録されていた。後年の観察ではマダガスカル、セーシェル、ニューカレドニア、パプアニューギニア、フィリピン、日本、グアムまで分布が広がっている。種小名の由来
種小名 minor はラテン語で「より小さい」の意。属内の他種より小型であることに由来する。補足
ハマサンゴ属 (Porites lugubris、ハワイでは Porites compressa) のコロニー上で観察され、これを摂餌する。属内他種と異なり、消化腺が刺胞嚢様体 (spirocysts) で満たされ、褐虫藻共生をもたない。同所性の Phestilla lugubris と同じサンゴコロニー上に共存することがある。P. lugubris や P. melanobrachia とは、体色、はるかに小型の体長、背側突起先端の球状部 + 乳頭 + 亜頂部の膨らみ、の組合せにより外見的に区別される。References
- ペスティッラ・ミノル, 小野篤司 & 加藤昌一. (2009). ウミウシ. 誠文堂新光社.
- Phestilla minor, Terrence Gosliner, Ángel Valdés and David Behrens. (2015). Nudibranch and Sea Slug Identification Indo-Pacific. New World Pubns Inc.
- チビミノウミウシ(新称), 中野理枝. (2018). 日本のウミウシ. 文一総合出版.
- Mehrotra R., Arnold S., Wang A., Chavanich S., Hoeksema B.W. & Caballer M. (2020). A new species of coral-feeding nudibranch (Mollusca: Gastropoda) from the Gulf of Thailand. Marine Biodiversity. 50(3): 36. https://doi.org/10.1007/s12526-020-01050-2
- Tenellia minor (T. cf. minor / T. sp. A1-A6 cryptic complex), Fritts-Penniman A.L., Gosliner T.M., Mahardika G.N. & Barber P.H. (2020). Cryptic ecological and geographic diversification in coral-associated nudibranchs. Molecular Phylogenetics and Evolution. 144: 106698. https://doi.org/10.1016/j.ympev.2019.106698
本書に掲載されています
中野理枝. (2019). 日本のウミウシ. 第二版. 文一総合出版.
文一総合出版
本書には Phestilla minor の解説・写真が掲載されています。
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チビミノウミウシの写真
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