フサウミナメクジ Petalifera ramosa Baba, 1959

フサウミナメクジ Petalifera ramosa

Location
日本>沖縄>沖縄本島(本部・北部エリア)>石切(安和)
Date
2011/03/31
Size
20mm
Depth
10.0m
Water temperature
22.0℃

特徴

体長5〜7cmに達する大型のウミナメクジ属の種で、ややふくらんだ体型をもつ。背面の乳頭状突起は非常に密で、小型のものは円錐形をなし、所々で集合して複合的な瘤を形成する。最も大きな乳頭状突起は何度も枝分かれして樹枝状となり、小さな突起の中にひときわ目立って立ち上がる。背面正中の裂溝の内側に総排出腔が開く。殻は前方が広く円形、後方は嘴状に突出する。体地色は個体によって変異が大きく、草緑色から暗褐色まで知られ、足底は緑色地に淡色の円形斑が入る。

分布

模式産地は熊本県天草の富岡(Zostera帯)。副模式標本は神奈川県三浦半島の三崎(相模湾)。インド洋から西太平洋・中部太平洋に広く分布し、タンザニア、紅海、オーストラリア、ニューカレドニア、パプアニューギニア、フィリピン、日本、ハワイから記録されている。

種小名の由来

ラテン語の ramus(枝)に「〜に富む」を意味する形容詞語尾 -osus が付いた ramosa で、「枝分かれの多い」の意。背面の乳頭状突起の先端が幾度も枝分かれして樹枝状になる本種の特徴に由来する。和名「フサウミナメクジ」も同じ特徴(房状の突起)を指して馬場菊太郎が新称した。

補足

馬場菊太郎が1959年に天草産の標本に基づいて新種記載した。サボテングサやウスユキウチワなどの緑藻・褐藻に付着して生活し、海藻の表面を食べる。同属でアジア沿岸に産する Petalifera punctulata(ウミナメクジ)とは、(1) 大型(5〜7cm 対 2〜4cm)、(2) 背面の乳頭状突起が極めて密で樹枝状に枝分かれする、(3) 総排出腔が背面の裂溝の内側に開く、(4) 殻が広く前方が円形、といった点で容易に区別できる。
References

本書に掲載されています

Terrence Gosliner, Ángel Valdés and David Behrens. (2018). Nudibranch and Sea Slug Identification Indo-Pacific 2nd Edition. New World Pubns Inc. 表紙

Terrence Gosliner, Ángel Valdés and David Behrens. (2018). Nudibranch and Sea Slug Identification Indo-Pacific 2nd Edition. New World Pubns Inc.

New World Publications

本書には Petalifera ramosa の解説・写真が掲載されています。

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