カビラノツユ Oxynoe kabirensis Hamatani, 1980

カビラノツユ Oxynoe kabirensis

Location
日本>東京>八丈島>底土(三又)
Date
2016/07/12
Size
20mm
Depth
4.0m
Water temperature
21.0℃

特徴

生時の体長 20〜30 mm。体は Oxynoe viridis によく似た細長い体型で、頭部はやや小さい。背面には数個から十数個の乳頭状突起が散在し、ほとんどが二叉または三叉に分かれて先端が繊細で、尾部にはわずかにしか見られない。尾部は非常に長く、O. viridis よりやや扁平で、両縁は波打ち、背面正中線には縦走の隆起を欠く。殻口から伸びる漏斗状の管は通常やや右側に偏る。
地色は緑黄色から淡黄色、淡緑色、くすんだ黄緑色まで変化に富む。側足の外側には大きな三角形の濃緑色〜淡緑色の領域が広がり、その基部は側足基底に沿い、頂点は側足遊離縁中央付近に達する。背面には頭部・側足の緑色三角斑・触角基半部を除いて小さな淡褐色斑が散布し、乳頭状突起には少数のチョコレート色斑を伴う。殻は石灰化しているが薄くもろく、白色光沢を帯び、外形・大きさは O. viridis に似るが、縫帯板の自由縁が外唇頂部の窪みから穏やかな弧を描いて伸び、屈曲しない点で識別できる。

分布

模式産地は沖縄県八重山諸島の石垣島・川平湾。原記載時は石垣島川平湾と隣接する黒島、および和歌山県白浜・番所崎の標本に基づき、八重山諸島から本州中部太平洋岸まで連続して分布することが示されていた。

種小名の由来

種小名 kabirensis は模式産地である沖縄県石垣島の川平湾 (Kabira Bay) に由来する地名形容語。和名「カビラノツユ」も同じく川平湾にちなむ。

補足

本種は緑藻 Caulerpa racemosa の群落に固く結びついて生活し、八重山産個体は沖出しの礁上低潮線付近に生育する var. clarifera f. macrophysa から、和歌山産個体は水深 1.5 m に生育する var. occidentalis から得られた。ナギサノツユ属の他種同様、刺激を受けると尾部を自切し、後日基部から再生することが知られる。
References
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