マリアナウミウシ Ilbia mariana Hoff & Carlson, 1990

マリアナウミウシ Ilbia mariana

Location
日本>沖縄>宮古島>サージョンリーフ
Date
2024/08/14
Size
3mm
Depth
12.0m
Water temperature
28.0℃

特徴

体長1.6〜4.3mmの小型種で、背面はなめらかで側突起 (パラポディア) や鰓、殻、砂嚢板を欠く。背面前方と中央付近で最も幅広く、後方は丸まって短い尾状部に続く。眼は背面のもっとも狭まる位置で離れて配置され、背側からはっきり視認できる。肛門は外套縁と尾の間の溝の下、正中線のやや右側に開く。

体色には2型が知られている。普通型は乳白色から黄色を地色とし、背面正中に消化腺の褐色が透ける暗色斑がある。背面、尾の一部、足の縁には白い顆粒が散在し、表皮の半透明な黄色斑に覆われた部分は黄色みを帯びる。中背線には4個の卵形の褐色斑が暗色域の四隅を縁取り、眼斑は黒い。変異型はグアム島の同一産地で4個体のみ確認されており、背面中央・尾・眼の外側に大きな黒褐色斑、その前後と尾の正中両側に白色域、頭部側面と中央暗色斑の脇、尾の後半正中に鮮やかな赤橙色から黄色を呈する。

分布

マリアナ諸島(グアム、ロタ、ティニアン、サイパン、パガン、マウグ)。模式産地はマリアナ諸島で、ホロタイプはホノルルのビショップ博物館に所蔵される (BPBM 209629)。岸の風上側・風下側いずれにも生息し、水深14mまでで記録があるが、リーフフラットから水深4mの浅所に最も多い。海藻上を這う姿で見つかるが、特定の餌海藻は判明していない。

種小名の由来

模式産地となったマリアナ諸島 (Mariana Islands) にちなむ。

補足

マリアナ諸島では1969年以降700個体以上が記録されているが、グアム島より南では未発見。同所的に分布するクロヒメウミウシ(Metaruncina setoensis)は同地域で大規模な集団を形成するのに対し、本種は2〜3個体が一緒に見られる程度で、まとまった群れを作ることは稀である。
References

本書に掲載されています

中野理枝. (2019). 日本のウミウシ. 第二版. 文一総合出版. 表紙

中野理枝. (2019). 日本のウミウシ. 第二版. 文一総合出版.

文一総合出版

本書には Ilbia mariana の解説・写真が掲載されています。

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