イバラウミウシ Ceratodoris barnardi (Baba, 1937)
特徴
体長は生時で約 10 mm のミノウミウシ型の小型種。背面は低い外套縁で囲まれ、その縁に 16 本の細長い棍棒状の乳頭状突起が左右 8 本ずつ並び、後方のものは二叉する。触角は細長く引き込めず、葉状の棍部が長さの大部分を占める。鰓は引き込めない 7 枚の単純な羽状で、肛門のまわりに並ぶ。口の上には頭幕があり、両側に 1 対の触角状の突起をもつ。背面・体側はほぼ滑らかで、尾は後方に伸びる。腹足は大型で広がる。生殖孔は触角よりずっと後ろの右側に開く。体地色は黄白色で、背面の縁の内側に暗チョコレート色の帯があり、中央に向かってやや褐色を帯びる。同様の帯が体側を縁取る。背面と体側には不透明な白色の斑が散る。触角と鰓はチョコレート色。分布
模式産地は熊本県天草・富岡。原記載時は天草のみから記録されていた。種小名の由来
種小名 barnardi は、馬場が標本同定で協力を仰いだ南アフリカ博物館の Dr. K. H. Barnard (1887–1964) に献名したもの。Barnard 博士は南アフリカの軟体動物学・甲殻類学の権威で、馬場が同定支援を求めた海外研究者の一人だった。補足
カタカナ読みは「ケラトドリス・バルナルディ」。背面中央に乳頭状突起がないこと、外見と色彩で他種と区別される。References
- Okenia (Idaliella) barnardi, Baba K. (1937). Opisthobranchia Of Japan (II). Journal of the Faculty of Agriculture, Kyushu University. 5(7): 289-344. https://doi.org/10.5109/22586
- 高岡生物研究会. (2002). 日本海のウミウシ. 第2版.
- Paz-Sedano S., Moles J., Smirnoff D., Gosliner T.M. & Pola M. (2024). A combined phylogenetic strategy illuminates the evolution of Goniodorididae nudibranchs (Mollusca, Gastropoda, Heterobranchia). Molecular Phylogenetics and Evolution. 192: 107990. https://doi.org/10.1016/j.ympev.2023.107990
季節性
撮影地
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