クチバイロウミウシ Thorunna purpuropedis Rudman & S. Johnson, 1985
- Location
- 日本>沖縄>チービシ諸島・ルカン礁>ルカン東ドロップ
- Date
- 2018/06/04
- Size
- 15mm
- Depth
- 28.0m
- Water temperature
- 24.0℃
特徴
外套膜は紫白色の地色で、最外周に幅広い橙色帯が走る (橙色帯の内側半分はより不透明)。橙色帯のすぐ内側には不規則な赤色線があり、太くなったり細くなったりして局所的に赤色斑列のように見える。触角は柄部が透明、棍部が白色の芯に赤色の薄板。二次鰓は水のように薄い赤色で、縁部分はより不透明。腹足は淡い紫色 で、後方に向かって濃くなり、口触手も同じく紫色。体は細長く、外套膜の張り出しは比較的狭く、前縁は水平に保たれ、腹足の側縁が下方に折れて全体がへら形に見える。二次鰓は単羽状 7 葉で律動的に振動する。原記載個体は生体時 10 mm (ホロタイプ)、固定後 4 mm のパラタイプ。分布
模式産地はマーシャル諸島・Enewetak Atoll の Ikuren 島ラグーン側 (枯れたサンゴブロックの下、水深 8 m、1981 年 8 月採集、S. Johnson 採集)。原記載ではマーシャル諸島 Enewetak Atoll のみから知られていたが、後年の観察記録では日本でも報告がある。種小名の由来
種小名 purpuropedis はラテン語の purpureus (紫色) + pes (足) の合成で、「紫色の足」の意。本種の腹足が淡紫色を呈することに由来する。補足
共著者 Johnson 氏 (S. Johnson) はマーシャル諸島 Enewetak Atoll での採集者で、本種を含む 2 種について部分的な記載素案を Rudman に提供し、共著として原記載に統合された。Goniobranchus fidelis、Goniobranchus rubrocornutus (同時記載)、Goniobranchus latus と配色は類似するが、本種は歯舌・生殖器系・二次鰓の特徴で 明確に Thorunna 属 に属する。配色がもっとも近い Goniobranchus latus とは、本種が腹足が紫色 (Goniobranchus latus は白色)、触角が赤色 (Goniobranchus latus は白色) の点で区別される。References
- Thorunna purpuropedis, Johnson R.F. & Gosliner T.M. (2012). Traditional taxonomic groupings mask evolutionary history: a molecular phylogeny and new classification of the chromodorid nudibranchs. PLoS ONE 7(4): e33479.
- Thorunna purpuropedis, Terrence Gosliner, Ángel Valdés and David Behrens. (2015). Nudibranch and Sea Slug Identification Indo-Pacific. New World Pubns Inc.
- クチバイロウミウシ(新称), 中野理枝. (2018). 日本のウミウシ. 文一総合出版.
本書に掲載されています
中野理枝. (2019). 日本のウミウシ. 第二版. 文一総合出版.
文一総合出版
本書には Thorunna purpuropedis の解説・写真が掲載されています。
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