ラドマンミノウミウシ Phyllodesmium rudmani Burghardt & Gosliner, 2006

ラドマンミノウミウシ Phyllodesmium rudmani

Location
インドネシア>バリ島>トランバン>ドロップオフ
Date
2016/11/18
Size
50mm
Depth
8.0m
Water temperature
28.0℃

特徴

体長は最大約 45 mm (背側突起を含まず)。生体は半透明の白色で、触角口触手腹足も含めてほぼ無色。背面には 40〜100 本の背側突起が、左右で最大 7 組の二重房をなして配置する。各背側突起は基部がクリーム色で平滑、表面に縦の溝が走り、先端側の上 1/3 は膨らんでウミアザミのポリプの閉じた姿に酷似する形と色彩を呈する。基部のクリーム色は背側突起の先端まで最大 10 条の隆起として続き、隆起の間には小さな褐色の点が密集する。これは消化腺内に保持される褐虫藻の集合である。口触手は平滑で触角より短く、触角は皺状で葉状ではない。

分布

模式産地はフィリピン・ルソン島 バタンガス州 カランパン半島 Arthur's Rock (水深 12 m、1995 年 2 月 22 日採集、Michael Miller 氏採集、ホロタイプ CASIZ 103747)。インドネシア・北スラウェシのタリセ島 (水深 1 m) からもパラタイプが得られている。フィリピンと北インドネシアからのみ知られる。

種小名の由来

原記載 (Burghardt & Gosliner, 2006, p.35) の Etymology 段落は次の通り — "This species is dedicated to Dr. Bill Rudman, a great scientist and colleague who described the vast majority of Phyllodesmium species and is a pioneer in working on "solar powered" nudibranchs." 種小名 rudmani は、オーストラリア博物館の元 軟体動物学芸員にしてクセニアウミウシ属研究の重鎮、ビル・ラドマン (William B. Rudman) 博士への献名。

補足

ウミアザミ属 (Xenia) のコロニーに体を深く埋没させ、背側突起のみをウミアザミの触手の間に出して生活する。1 個の背側突起が 1 個の閉じたウミアザミのポリプを完全に擬態しており、コロニー全体に紛れて非常に見つけにくい。1 コロニーに通常 1 個体のみが見られる。Diving-PAM による測定では、絶食条件下でも 3 週間以上にわたって背側突起内の褐虫藻が光合成活性を維持することが確認されており、本属の中でも特に発達した光合成共生の好例である。
References

本書に掲載されています

中野理枝. (2019). 日本のウミウシ. 第二版. 文一総合出版. 表紙

中野理枝. (2019). 日本のウミウシ. 第二版. 文一総合出版.

文一総合出版

本書には Phyllodesmium rudmani の解説・写真が掲載されています。

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