マリカコトヒメウミウシ Goniodoridella geminae Paz-Sedano, Ekimova, Smirnoff, Gosliner & Pola, 2023
- Location
- 日本>沖縄>沖縄本島(本部・北部エリア)>崎本部ゴリラチョップ
- Date
- 2025/01/21
- Size
- 6mm
- Depth
- 2.0m
- Water temperature
- 21.0℃
特徴
体長 2〜3 mm の小型のウミウシ。体は細長く、足の後端は尖る。体地色は不透明な白色で、外套膜の縁、乳頭状突起の先端、触角、鰓葉の先端は黄色く彩られる。足の後端も黄色みを帯びることがある。背面正中には黄色い隆起線が 1 本走る。外套膜の縁は短く、骨片に支えられた小さく尖った突起をもつ。体前方の触角の前には小さな円錐状の乳頭状突起が 2 本あり、鰓の後方の外套縁には幅広く尖った乳頭状突起が 2 本ある。触角は平滑で細長く、伸縮性に乏しい。鰓は 4 枚の単純な鰓葉からなり、肛門のまわりに半円状に配列する。鰓葉は後方の乳頭状突起と同じくらいの太さがある。
分布
オーストラリア(クイーンズランド州ムールーラ川河口)、フィリピン(ロンブロン州、バタンガス州マリカバン島)。タイプ産地はオーストラリア・クイーンズランド州ムールーラ川 La Balsa Park(水深 6 m)。種小名の由来
種小名 geminae はラテン語で「双子」を意味する geminae に由来する。本種が他の Goniodoridella 属の種、とくに Goniodoridella savignyi と外見が酷似し、擬似隠蔽種からなる種複合体の一員であることにちなむ。補足
外見上もっとも近縁な Goniodoridella savignyi とは、体地色がより不透明な白色である点(G. savignyi は半透明)、背面正中の黄色い隆起線が 1 本のみである点(G. savignyi は 3 本)、鰓葉が後方の乳頭状突起と同程度の太さをもつ点(G. savignyi ではより細い)で区別される。COI 配列による種間 p-距離は Goniodoridella borealis との間で 13.7 %、G. savignyi との間で(H3 マーカーで)10.3 % と、いずれも種レベルの差を示す。和名の由来
本種の標本採集に協力頂いた伊藤真吏佳氏への献名。References
- Goniodoridella geminae n. sp., Paz-Sedano S., Ekimova I., Smirnoff D., Gosliner T.M. & Pola M. (2023). Shedding light on a species complex within the genus Goniodoridella Pruvot-Fol, 1933 (Nudibranchia: Goniodorididae), with the description of three new species. Journal of Molluscan Studies. 89(4): eyad020. https://doi.org/10.1093/mollus/eyad020
- Paz-Sedano S., Moles J., Smirnoff D., Gosliner T.M. & Pola M. (2024). A combined phylogenetic strategy illuminates the evolution of Goniodorididae nudibranchs (Mollusca, Gastropoda, Heterobranchia). Molecular Phylogenetics and Evolution. 192: 107990. https://doi.org/10.1016/j.ympev.2023.107990
- マリカコトヒメウミウシ(新称), 今川郁. (2026). 沖縄のウミウシ: DNA解析による最新の分類図鑑1089種. 誠文堂新光社.
本書に掲載されています
今川郁. (2026). 沖縄のウミウシ: DNA解析による最新の分類図鑑1089種. 誠文堂新光社.
誠文堂新光社
本書には Goniodoridella geminae の解説・写真が掲載されています。
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