コトヒメウミウシ Goniodoridella borealis Martynov, Sanamyan & Korshunova, 2015

コトヒメウミウシ Goniodoridella borealis

Location
日本>富山>越中宮崎>翡翠ビーチ
Date
2022/04/23
Size
15mm
Depth
8.0m
Water temperature
13.0℃

特徴

体長 3〜8 mm の小型のウミウシ。体地色は半透明の白色で、外套膜の縁、背面正中、触角の先端、後方の伸長した乳頭状突起の先端は明るい黄色に彩られる。
背面正中には黄色い隆起線が 1 本走り、その両脇にもしばしば短い隆起線が現れて、合計 3 本の縦線として目立つことがある。外套膜の縁にも盛り上がりがあり、縁辺に並ぶ小さな乳頭状突起の先端は黄色く彩られる。鰓のうしろには細長く伸長した白色の乳頭状突起があり、その先端も黄色い。触角は平滑な棒状で、伸縮しない。鰓は 3 枚の二回羽状の鰓葉からなり、肛門のまわりに半円状に配列する。

分布

日本海 (ロシア沿岸、ピョートル大帝湾周辺)。模式産地はロシア沿海州、ピョートル大帝湾内のクレルク半島ボイスマナ湾 (水深 2〜2.5 m)。日本沿岸 (本州日本海側など) でかつて Goniodoridella savignyi として記録されてきた個体群が本種に該当する可能性が指摘されている。

種小名の由来

種小名 borealis はラテン語で「北方の」の意。本種が主として熱帯性の Goniodoridella 属の中で、冬季水温が北極圏なみに低下する日本海北部に生息する唯一の種であることに由来する。Goniodoridella savignyi として日本沿岸から記録されてきた個体群と本種との対応関係は今後の分子的検証を要する。

補足

属内で外見がもっとも似るのは紅海原記載の Goniodoridella savignyi で、両種ともに体地色が半透明白色、背面に黄色い隆起線をもち、後方に細長い乳頭状突起を 1 対そなえる。日本沿岸の太平洋側で得られる「コトヒメウミウシ」と日本海側の標本が同一種かどうかは未確認。
References
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