ボブサンウミウシ Goniobranchus roboi (Gosliner & Behrens, 1998)

ボブサンウミウシ Goniobranchus roboi

Location
日本>静岡>大瀬崎>門下
Date
2022/07/15
Size
25mm
Depth
26.0m
Water temperature
23.0℃

特徴

体長は17〜50mm。鮮やかな青色のブロック (squarish〜長方形) が放射状に並び、その間を黒い色帯が埋めるという独特の色彩で他種とは即座に区別される。青ブロックの縁は丸みを帯び、黒色がブロックの外縁を切り取ることもある。背面の地色は黄橙色で、円形〜不規則な青〜ラベンダーの斑紋がここに散在する。触角の後方には大きなパッチがあるのが普通で、暗いワインレッドや黒褐色のブロッチが背面に重なることもある。触角・鰓鞘の周囲はオレンジで、明るい青・ラベンダー・黒・ワインレッドの斑をもつことがある。鰓葉と鰓中軸、触角の縦方向の縁は濃い青〜黒色で、ある個体では鰓葉全体が青黒一色。足は外套膜縁と同じ模様で、青地に正中線から放射状に黒い縞が走る。鰓は5〜6枚の単羽状鰓葉、触角は19〜22枚の褶葉をもつ (鰓数が他の Chromodoris/Goniobranchus と比べて少ないのが特徴)。G. hintuanensis と同様に活発に這うときに前体部を上下させる動きを示す (R. Bolland pers. comm.)。

分布

模式産地は日本・沖縄県恩納村 Onna Village 北西1km の Horseshoe Cliffs (Holotype CASIZ 079346、26°30'N 127°50.9'E、1991年8月31日 水深47m、Robert F. Bolland 採集)。これまでにオーストラリアの Lord Howe Island (NSW; Coleman 1989) と Murion Island (西オーストラリア; Debelius 1996 が Hypselodoris vibrata として誤同定)、そして琉球諸島の沖縄から記録されている。比較的深場 (37〜50m) のリーフ環境で観察される。

種小名の由来

種小名 roboi は、模式産地で標本を採集した友人にして熱心なウミウシ研究者 Robert F. Bolland (Bob Bolland) への献名。Robert の頭2文字「Ro」と Bolland の頭2文字「Bo」を合わせて「Robo」とし、これを RoboCop と同義語に見立てて、Bob 同様の「大胆で冒険心に富む人物」への賛辞として付けられた。

補足

Chromodoris quadricolor 種群には属さない。分子系統解析により、もとの Chromodoris から Goniobranchus に移管された。色彩パターンの最も近い種は G. vibratus (Pease, 1860) — 黄橙色の地に白色の瘤と三角形の暗青色斑をもつ — と G. aureopurpureus (Collingwood, 1881) — 白地に青色のマントル縁ブロッチと橙色斑をもつ。G. vibratus とは長らく混同されてきた (Debelius 1996 の写真は本種の誤同定)。識別の要点: 本種は鰓葉が5〜6枚のみで振動しない (G. vibratus は8〜10枚の鰓葉が振動する)、歯舌では本種は痕跡的中央歯をもつが G. vibratus では中央歯を欠く。
References
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