アカネコモンウミウシ Goniobranchus collingwoodi (Rudman, 1987)

アカネコモンウミウシ Goniobranchus collingwoodi

Location
インドネシア>バリ島>トランバン>沈船ポイント(リバティー)
Date
2015/11/15
Size
28mm
Depth
11.0m
Water temperature
30.0℃

特徴

外套膜は細長く、張り出しが大きい。地色は白色で、最外周には不規則な幅の紫色の縁取り (途切れたり点状になったりする)。その内側に幅広い白色領域があり、鮮やかな黄色の小斑とより大きな暗紫色の斑が散在する。背面中央には触角の前から二次鰓の後ろまで広がる半透明の赤褐色〜橙褐色の大きな斑があり、その上に細かい白色斑が散らばる。触角は柄部が半透明、棍部が暗赤褐色で先端が白色、薄板に白色細点が散らばる。二次鰓は四角錐状で、半透明の地に各葉の縁に沿って暗褐色〜黒色の細い線が走る。腹足は白色で縁全周に鮮やかな黄色斑が並ぶ。最大体長 80 mm に達する大型種。

分布

模式産地はオーストラリア・NSW シドニー Botany Bay の La Perouse (亜潮間帯、1976 年 12 月採集)。原記載 (Rudman, 1987) では南部クイーンズランド・NSW シドニー周辺・ソロモン諸島 (Guadalcanal)・香港から記録される熱帯西太平洋種。後年の観察記録ではニューカレドニア、パプアニューギニア、インドネシア、マレーシア、中国、日本まで広がる。

種小名の由来

種小名 collingwoodi は、19 世紀後半に南シナ海でウミウシを採集した英国博物学者 カスバート・コリングウッド (Cuthbert Collingwood, 1826-1908) への献名。Rudman は原記載で「コリングウッド 1881 の記載は外形のみに基づくが、Angas 1864 の記載と同様に、当時の研究条件下で書かれたとは思えないほど正確で、現代でも模範とすべきものであり、当時のより多筆な研究者を凌駕する」と高く評価している。

補足

従来 Thompson 1972 や Willan & Coleman 1984 によって Chromodoris aureopurpurea (Collingwood, 1881) と誤同定されていた種を、Rudman 1987 が別種として記載・分離したもの (本来の Chromodoris aureopurpurea とは別種)。配色は Goniobranchus tennentanus に近いが、Goniobranchus tennentanus は紫色斑の周囲に白色の輪があり、紫色斑が中央の橙褐色斑内に限定される点で区別される。和名「アカネコモンウミウシ」は「日本産コモンウミウシ類 2 種の分類学的研究」で提唱された。
References

本書に掲載されています

Terrence Gosliner, Ángel Valdés and David Behrens. (2018). Nudibranch and Sea Slug Identification Indo-Pacific 2nd Edition. New World Pubns Inc. 表紙

Terrence Gosliner, Ángel Valdés and David Behrens. (2018). Nudibranch and Sea Slug Identification Indo-Pacific 2nd Edition. New World Pubns Inc.

New World Publications

本書には Goniobranchus collingwoodi の解説・写真が掲載されています。

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