キスマークミドリガイ Elysia mercieri (Pruvot-Fol, 1930)

キスマークミドリガイ Elysia mercieri

Location
日本>沖縄>沖縄本島(恩納村・読谷村エリア)>ホーシュー
Date
Size
6mm
Depth
5.0m
Water temperature
22.0℃

特徴

体長約 7 mm の小型のミドリガイ類。原記載によれば、体型は Elysia 属に類似する。両側の翼状側足は立ち上がり、その縁辺には起立した分岐性の突起が左右各 4 対並ぶ (最前方の 1 対は非常に小さい)。生時の体地色は緑色を基調とし、より濃緑色の斑紋が散在する。突起部は無色透明。背面には緑色の細線と白色の細点も散在し、両側足には 2 か所のコブ状隆起があり、その頂部から枝状突起が伸びる。眼の後ろと側足縁には淡赤色の色帯が入る。

分布

模式産地はニューカレドニア・イル・デ・パンのクト湾。Pruvot-Fol 夫人 により 1929 年に採集された個体に基づく。後年紅海、マレーシア、オーストラリア、ニューカレドニア、パプアニューギニア、日本、グアム、ライン諸島などインド洋〜西太平洋熱帯域から記録される。

種小名の由来

原記載 (Pruvot-Fol, 1930, p.230) の Etymology は「Dédiée à M. Mercier, négociant à Nouméa」(= ヌーメアの商人メルシエ氏に献名) と記される。種小名 mercieri はニューカレドニア・ヌーメアの商人メルシエ氏に対する献名で、Pruvot-Fol 夫人のニューカレドニア滞在中に支援を行った人物と推定される。

補足

原記載において Pruvot-Fol は新属 Elysiobranchus を Elysiidae 科に置き、本種をその模式種とした。Elysiobranchus 属の特徴は「Elysia に似た体型をもち、立ち上がる翼状側足の縁に起立した分岐性突起が 4 対並ぶ」点とされた。後に ElysiobranchusElysia 属のシノニムとされ、本種も Elysia 属に移された (author 表記の括弧書きはこの属移動を示す)。
References

本書に掲載されています

小野篤司 & 加藤昌一. (2020). 新版 ウミウシ. 誠文堂新光社. 表紙

小野篤司 & 加藤昌一. (2020). 新版 ウミウシ. 誠文堂新光社.

誠文堂新光社

本書には Elysia mercieri の解説・写真が掲載されています。

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