クロイソウミウシ Rostanga risbeci Baba, 1991

クロイソウミウシ Rostanga risbeci

Location
日本>静岡>浜名湖>新居弁天海水浴場
Date
2024/05/04
Size
30mm
Depth
4.5m
Water temperature
18.2℃

特徴

体長 30 mm 前後の中型ドーリス類。体の背面全体は紫黒色〜黒色で、不透明白色の斑点が散在する。触角は先端が白色、柄部は無色、棍棒部は黒色。鰓は外面に白色斑をもち黒色。足底は一様に黒色。背面には Rostanga 属に特徴的な微小棒状突起 (caryophyllidia) が密に並びビロード状の質感をもつ。二回羽状の二次鰓は 7 枚前後で肛門を中心に円形に配置される。橙色型の Rostanga orientalis と同所的に出現することがあるが、本種の方が出現頻度は低い。

分布

模式産地は熊本県天草・合津 (1974 年 5 月)。その他、天草・宮田 (1936 年)、福井県越前海岸・糠 (1975 年)、相模湾・葉山 (1940 年) からも採集記録がある。いずれの標本も黒色海綿の上で採集されている。

種小名の由来

ニューカレドニアの黒色 Rostanga を研究したフランスの軟体動物学者 Jean Risbec に因んで命名された。原記載では、日本産の黒色 Rostanga が Risbec のニューカレドニアの R. atrata と同種の可能性を指摘しつつ、新種として記載されている。

補足

かつて天草産黒色個体はオーストラリア産 Rostanga arbutus の色彩変異として扱われていたが、後年の整理で R. arbutus がオーストラリア東岸固有種に再定義され、日本産黒色個体は本種として独立した。食性は黒色海綿のクロイソカイメン Halichondria okadai で、体色は隠蔽色と考えられる。卵塊は白色で、橙色卵塊を産む Rostanga orientalis と区別できる。
References
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