ラメリウミウシ Onchidoris bilamellata (Linnaeus, 1767)

ラメリウミウシ Onchidoris bilamellata

Location
日本>北海道>函館臼尻>前浜ビーチ
Date
2016/06/17
Size
10mm
Depth
6.0m
Water temperature
12.0℃

特徴

体地色は灰黄色から半透明の白色。背面には大小さまざまな丸いイボ状の突起が一面に並び、その中に骨片が含まれる。背面には不定形なチョコレート色の褐色斑が散在し、典型的には背中線に沿って3本の縦帯状に並ぶ。触角二次鰓は褐色。鰓は20数枚の単羽状の葉が円形に配列する。前縁には半円形の口幕がある。褐色斑をほぼ欠く白色型も知られる。体長は10〜40 mm程度。

分布

北太平洋と北大西洋の冷水域に広く分布する。日本では北海道(厚岸湾、室蘭、尻岸内)および東北沿岸(女川、陸中沖)から記録される。北太平洋ではアラスカ、ベーリング海、バンクーバー島からカリフォルニアまで、北大西洋ではアイスランド、グリーンランド、スヴァールバル諸島、ノルウェー沿岸からイギリス、北米東岸まで及ぶ。潮間帯から水深20 m前後までの浅所に多く、礫底や貝殻、岩盤上で見られる。

種小名の由来

ラテン語の bi-(2つの)と lamella(薄板・小板)の合成で、「2枚の薄板をもつ」の意。原記載者リンネは Doris 属の他種と区別する形質として、二次鰓の構造に着目してこの名を与えた。

補足

フジツボ食のウミウシとして知られ、Balanus 属や Semibalanus 属のフジツボの殻板を歯舌で削り、軟体部を吸い取って摂食する。幼若個体はコケムシを食べる。繁殖期には多数の個体が集合し、らせん状の卵塊を産み付ける集団産卵が世界各地で観察されている。
O. bilamellata は1767年にリンネが Doris bilamellata として記載した種で、その後 Lamellidoris 属や Onchidoris 属に置かれ、現在は Onchidoris Blainville, 1816 に分類される。Doris fusca O. F. Müller, 1776 や Onchidoris leachii Blainville, 1816 はシノニムである。和名「ラメリウミウシ」は馬場菊太郎が1957年に提唱したもので、当時の属名 Lamellidoris に由来する。
References

本書に掲載されています

中野理枝. (2019). 日本のウミウシ. 第二版. 文一総合出版. 表紙

中野理枝. (2019). 日本のウミウシ. 第二版. 文一総合出版.

文一総合出版

本書には Onchidoris bilamellata の解説・写真が掲載されています。

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