ネムブロータ・マリネリ Nembrotha mullineri Gosliner & Behrens, 1997
特徴
体は頑丈で蛞蝓型。生時の体長は100mmを超え、固定標本では30〜70mm。体地色はクリーム色で、体表全体に縦方向のしわが走る。背面全体にチョコレートブラウンの大きな斑紋〜縦線〜密集斑が広がり、その分布パターンには個体変異が大きい。褐色域の中には灰褐色〜暗褐色の小さな尖頭の疣が散在する。頭部は丸く暗褐色。触角と5枚の多羽枝の鰓の外側は暗褐色で、鰓の基部の内側にはクリーム色と褐色の色素がある。後方の左右1対の鰓は基部を共有する。肛門は鰓の中央の高い乳頭上にあり、生殖孔は触角と鰓前縁の中間の体の右側に位置する。口触手は短く鈍い襞状。分布
フィリピン・ルソン島バタンガス州からのみ知られる。種小名の由来
本種の最初の採集者であり、長年の友人で、後鰓類研究に貢献した David K. Mulliner (米国カリフォルニア州サンディエゴ) への献名。補足
水深8〜23mのサンゴ礁・礫底を這うように見られる。1個体は不明な樹枝状コケムシ上で観察された。クリーム色地に褐色の斑紋をもつのは Nembrotha 属では本種のみで、これにより他種と容易に区別される。和名「マリネリリュウグウウミウシ」は種小名 mullineri (英語発音 /ˈmʌlɪnər/ → マリネリ) に由来する。References
- Nembrotha mullineri Gosliner & Behrens, sp. nov., Gosliner T. M. & Behrens D. W. (1997). Description of four new species of phanerobranch dorids (Mollusca: Nudibranchia) from the Indo-Pacific, with a redescription of Gymnodoris aurita (Gould, 1852). Proceedings of the California Academy of Sciences 49(9): 287-308.